ニューオーリンズ基準とは？

ニューオーリンズ基準 (New Orleans Criteria, NOC) は､ 軽度頭部外傷患者における頭部CT適応を判断するために､ 米国ルイジアナ州ニューオーリンズのHaydelらによって2000年に開発された臨床意思決定支援ツールである¹⁾｡

計算方法と解釈

NOCは24時間以内に受傷し､ GCS15点 (軽度頭部外傷) で､ 一過性意識消失があり､ 神経学的以上のない3歳以上の軽症頭部外傷患者に適用され､ 以下のいずれか1つ以上があれば頭部CTを推奨する¹⁾｡

N Engl J Med . 2000 Jul 13;343(2):100-5.より引用

エビデンス

NOCはHaydelらがGCS15点の軽度頭部外傷患者約1300例を対象に検証し､ 敏感度100％で臨床的に重要な頭蓋内損傷 (CIC) を検出できたと報告している¹⁾｡ その後､ CCHRとの比較研究や外的妥当性評価が各地で行われ､ 米国をはじめヨーロッパやアジアなど異なる環境での再現性が評価されている｡

使用上の注意点

NOCはGCS15点の患者のみを対象としているため､ GCSが14以下の軽度~中等度外傷患者には適用できない｡ また､ CCHRと比べるとスクリーニング対象が広く､ 不必要なCT検査が増える可能性があるため､ 医療資源の消費や放射線被曝リスクにも留意する必要がある｡ 実臨床では､ NOCとCCHRそれぞれの特徴を理解し､ 患者背景や受傷機転､ 医療環境を踏まえて使い分けることが望ましい｡

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🔢 CATCH 小児頭部外傷ルール

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出典

1) Indications for computed tomography in patients with minor head injury. N Engl J Med . 2000 Jul 13;343(2):100-5. PMID: 10891517

最終更新 : 2024年12月12日

監修医師 : 聖路加国際病院救急部 清水真人