DIPSSとは？

Dynamic International Prognostic Scoring Systemの略で､ 原発性骨髄線維症 (PMF) の予後予測に用いられる3種類の国際予後分類 (IPSS) のひとつである¹⁾｡ 他のIPSSと同様に用いられる5因子について､ それぞれ異なった重み付けを行ったもの¹⁾｡

DIPSSの評価項目¹⁾

スコアの合計により､ 低リスク､ 中間-Ⅰリスク､ 中間-Ⅱリスク､ 高リスクの4つのリスクグループに分類される｡

• 年齢>65歳 +1
• 発熱､ 夜間盗汗､ 体重減少の持続 +1
• Hb<10g/dL +2
• WBC>25,000/μL +1
• 末梢血芽球≧1% +1

エビデンス

オリジナル文献¹⁾

- 低リスク (0点)：生存期間中央値 到達せず

- 中間-Iリスク (1-2点)：14.2年

- 中間-IIリスク (3-4点)：4.0年

- 高リスク (5-6点)：1.5年

造血器腫瘍診療ガイドライン2023²⁾

PMFのリスク分類としてIPSS､ DIPSS､ DIPSS-PLUSが推奨されている｡

推奨グレード: カテゴリー2A

post PV/post ET-MF のリスク分類としてMYSEC-PMが推奨されている｡

推奨グレード: カテゴリー2B

2) 日本血液学会. 造血器腫瘍診療ガイドライン2023年版. 金原出版. 2023より引用

関連コンテンツ

原発性骨髄線維症 (PMF)

🔢 IPSS for PMF

🔢 DIPSS

🔢 DIPSS-PLUS

🔢 MIPSS-70

🔢 MIPSS-70+version2.0

🔢 MYSEC-PM

参考文献

1. A dynamic prognostic model to predict survival in primary myelofibrosis: a study by the IWG-MRT (International Working Group for Myeloproliferative Neoplasms Research and Treatment). Blood. 2010 Mar 4;115(9):1703-8. PMID: 20008785.
2. 日本血液学会. 造血器腫瘍診療ガイドライン2023年版. 金原出版. 2023

最終更新：2023年11月23日

監修医師：東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔