CASPAR分類基準とは？

CASPAR分類基準は､ 2006年にTaylorらにより開発された診断補助ツールである¹⁾｡ 本基準は､ 関節症状を有する患者において乾癬性関節炎 (PsA) を分類するための国際的な基準として用いられており､ 臨床試験や疫学調査でも広く採用されている｡

CASPAR: ClASsification criteria for Psoriatic ARthritis､ PsA: Psoriatic Arthritis

スコアの計算方法

(文献1を参考に編集部作成)

エビデンス

この基準は､ Taylorらが2006年に発表した国際的な多施設共同研究 (588例) に基づいて開発され､ 感度91.4%､ 特異度98.7%であった¹⁾｡ 日本においても2019年の乾癬性関節炎診療ガイドライン²⁾や、2022年版の乾癬における生物学的製剤の使用ガイダンス³⁾にて､ 本分類基準が診断の一助として推奨されている｡

使用上の注意

CASPAR 分類は患者個人を対象とした診断基準ではなく､ 患者集団を形成するための分類基準であり､ 基準を満たすことがイコール PsA という診断を約束するものではない²⁾｡

出典

1) Classification criteria for psoriatic arthritis: development of new criteria from a large international study. Arthritis Rheum. 2006 Aug; 54(8):2665-73. PMID: 16871531.

2) 日本皮膚科学会 : 乾癬性関節炎診療ガイドライン 2019.

3) 日本皮膚科学会 : 乾癬における生物学的製剤の使用ガイダンス (2022 年版).

最終更新日 : 2025年6月30日

監修医師 : HOKUTO編集部監修医師