Malnutrition Universal Screening Toolの略で、 2003年に英国静脈経腸栄養学会 BAPEN (British Association for Parenteral and Enteral Nutrition) のMalnutrition Advisory Groupにより成人患者の栄養状態を評価する目的で開発されたツールである¹⁾²⁾。
以下の3項目の合計点で評価する。
BMI (kg/m²)
<18.5 +2点、 18.5-20 +1点、>20 0点
過去3-6ヵ月の意図しない体重減少の評価
>10% +2点、 5-10% +1点、 <5% 0点
急性疾患による食事摂取不足5日以上
食事摂取が5日以上不可能もしくは摂取できていないと想定される +2点
上記に該当しない場合 0点
0点 : 低リスク
1点 : 中リスク
2点以上 : 高リスク
MUSTを使用した場合の栄養不良リスクの有病率は、 入院患者で19-60%、 外来患者で30%であった。 MUSTは、 MEREC、 NRS、 およびSGAツールと 「非常に良好な」 一致度 (κ値0.775-0.893) を示し、 HH、 MST、 およびMNAツールとは 「良好」 な一致度 (κ値0.551-0.711) を示したが、 URSツールとは 「不良」 な一致度 (κ値0.255) であった。 ツール間で栄養不良リスクの分類が異なる場合、 それはMUSTとMNAツール (p=0.0005) およびURS (p=0.039) 間を除き、 体系的ではなかった。
MUSTとMSTは、 簡便で迅速なツールであり (実施 約3-5分)、 本研究は、 病院の入院患者および外来患者において高い栄養不良の有病率 (MUSTで19-60%) と、 ほとんどの他のツールと 「良好」 から 「非常に良好」 な一致度が示され、 MUSTがこれらの患者グループで迅速かつ容易に使用できることを示唆している¹⁾。
点数が上がるほどリスクが高くなるとはいえ、 神経性食思不振症など点数が低くてもリスクが非常に高い臨床状況も存在する。
入院中に栄養療法が必要な患者には早期に管理栄養士の介入が望ましい。
1) Malnutrition Action Group (MAG) (a standing committee of the British Association for Parenteral and Enteral Nutrition):The“ MUST” explanatory booklet. http://www.bapen.org.uk/pdfs/must/must_explan.pdf
🔢MUST
🔢MST
🔢SNAQ
🔢PNI
🔢GNRI
🔢Harris-Benedictの式 (BEE) / (TEE)
🔢BMI
最終更新:2024年7月21日
監修医師:HOKUTO編集部監修医師
Malnutrition Universal Screening Toolの略で、 2003年に英国静脈経腸栄養学会 BAPEN (British Association for Parenteral and Enteral Nutrition) のMalnutrition Advisory Groupにより成人患者の栄養状態を評価する目的で開発されたツールである¹⁾²⁾。
以下の3項目の合計点で評価する。
BMI (kg/m²)
<18.5 +2点、 18.5-20 +1点、>20 0点
過去3-6ヵ月の意図しない体重減少の評価
>10% +2点、 5-10% +1点、 <5% 0点
急性疾患による食事摂取不足5日以上
食事摂取が5日以上不可能もしくは摂取できていないと想定される +2点
上記に該当しない場合 0点
0点 : 低リスク
1点 : 中リスク
2点以上 : 高リスク
MUSTを使用した場合の栄養不良リスクの有病率は、 入院患者で19-60%、 外来患者で30%であった。 MUSTは、 MEREC、 NRS、 およびSGAツールと 「非常に良好な」 一致度 (κ値0.775-0.893) を示し、 HH、 MST、 およびMNAツールとは 「良好」 な一致度 (κ値0.551-0.711) を示したが、 URSツールとは 「不良」 な一致度 (κ値0.255) であった。 ツール間で栄養不良リスクの分類が異なる場合、 それはMUSTとMNAツール (p=0.0005) およびURS (p=0.039) 間を除き、 体系的ではなかった。
MUSTとMSTは、 簡便で迅速なツールであり (実施 約3-5分)、 本研究は、 病院の入院患者および外来患者において高い栄養不良の有病率 (MUSTで19-60%) と、 ほとんどの他のツールと 「良好」 から 「非常に良好」 な一致度が示され、 MUSTがこれらの患者グループで迅速かつ容易に使用できることを示唆している¹⁾。
点数が上がるほどリスクが高くなるとはいえ、 神経性食思不振症など点数が低くてもリスクが非常に高い臨床状況も存在する。
入院中に栄養療法が必要な患者には早期に管理栄養士の介入が望ましい。
1) Malnutrition Action Group (MAG) (a standing committee of the British Association for Parenteral and Enteral Nutrition):The“ MUST” explanatory booklet. http://www.bapen.org.uk/pdfs/must/must_explan.pdf
🔢MUST
🔢MST
🔢SNAQ
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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