BNPおよびNT-proBNPは、 心不全の診断および予後評価に広く使用されているバイオマーカーである。 カットオフ値とその解釈については、 複数の研究報告がなされているが、 本ツールにおいては、 2023年に出された以下3学会の国際合同ステートメントおよび日本循環器学会・日本心不全学会合同の2025年改訂版心不全診療ガイドラインを出典とする¹⁾²。
BNP
<35pg/mL : 慢性心不全除外
≧35pg/mL : 慢性心不全
NT-proBNP
<125pg/mL : 慢性心不全除外
≧125pg/mL : 慢性心不全
BNP
<100pg/mL : 心不全除外 (陰性的中率94~98%)
>400pg/mL : 急性心不全がありうる
NT-proBNP
<300pg/mL : 心不全除外 (陰性的中率94~98%)
>450 pg/mL (<50歳) : 急性心不全の可能性
>900 pg/mL (50~75歳) : 急性心不全の可能性
>1800 pg/mL (>75歳 ) : 急性心不全の可能性
※中間の数値の場合は胸部単純写真や心エコーなどを用いて総合的に判断する。
Natriuretic peptidesは急性・慢性心不全における診断と予後予測において、 多数の研究により有効性が示されている。 特にBNPおよびNT-proBNPは、 急性心不全の入院時および退院時の予後予測に優れていることが示されており、 これらを用いたリスク層別化が推奨されている¹⁾。
日本循環器学会・日本心不全学会合同の2025年改訂版心不全診療ガイドラインでも、 これらのカットオフ値が正式に採用され、 臨床現場での心不全診断および管理における基本的指標として位置づけられている²⁾。
心不全以外にも様々な病態 (腎不全、 肺疾患、 肥満、 高齢) で上昇するため、 単独の数値のみで判断せず、 患者の臨床背景と総合的に判断する必要がある。
心不全治療薬であるARNI (サクビトリル/バルサルタン) はネプリライシン阻害作用によりBNPの値を上昇させるため、 ARNI投与患者ではNT-proBNPを使用することが推奨される¹⁾。
🔢CPO 心拍出力 (cardiac power output)
2) 日本循環器学会 他 編. 2025年改訂版 心不全診療ガイドライン.2025.
最終更新日 : 2025年4月17日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師
BNPおよびNT-proBNPは、 心不全の診断および予後評価に広く使用されているバイオマーカーである。 カットオフ値とその解釈については、 複数の研究報告がなされているが、 本ツールにおいては、 2023年に出された以下3学会の国際合同ステートメントおよび日本循環器学会・日本心不全学会合同の2025年改訂版心不全診療ガイドラインを出典とする¹⁾²。
BNP
<35pg/mL : 慢性心不全除外
≧35pg/mL : 慢性心不全
NT-proBNP
<125pg/mL : 慢性心不全除外
≧125pg/mL : 慢性心不全
BNP
<100pg/mL : 心不全除外 (陰性的中率94~98%)
>400pg/mL : 急性心不全がありうる
NT-proBNP
<300pg/mL : 心不全除外 (陰性的中率94~98%)
>450 pg/mL (<50歳) : 急性心不全の可能性
>900 pg/mL (50~75歳) : 急性心不全の可能性
>1800 pg/mL (>75歳 ) : 急性心不全の可能性
※中間の数値の場合は胸部単純写真や心エコーなどを用いて総合的に判断する。
Natriuretic peptidesは急性・慢性心不全における診断と予後予測において、 多数の研究により有効性が示されている。 特にBNPおよびNT-proBNPは、 急性心不全の入院時および退院時の予後予測に優れていることが示されており、 これらを用いたリスク層別化が推奨されている¹⁾。
日本循環器学会・日本心不全学会合同の2025年改訂版心不全診療ガイドラインでも、 これらのカットオフ値が正式に採用され、 臨床現場での心不全診断および管理における基本的指標として位置づけられている²⁾。
心不全以外にも様々な病態 (腎不全、 肺疾患、 肥満、 高齢) で上昇するため、 単独の数値のみで判断せず、 患者の臨床背景と総合的に判断する必要がある。
心不全治療薬であるARNI (サクビトリル/バルサルタン) はネプリライシン阻害作用によりBNPの値を上昇させるため、 ARNI投与患者ではNT-proBNPを使用することが推奨される¹⁾。
🔢CPO 心拍出力 (cardiac power output)
2) 日本循環器学会 他 編. 2025年改訂版 心不全診療ガイドライン.2025.
最終更新日 : 2025年4月17日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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