概要
計算
監修医師

Mayoスコアとは?

潰瘍性大腸炎の活動性指標の一つで、 1987年にMayoクリニック主体で報告されたメサラジン経口剤の有効性と安全性を評価するための研究のために開発された指標である¹⁾。 近年の臨床試験においても多く採用されている。

Mayoスコアの算出方法

以下4項目の合計点で評価する。 点数は3日間の所見に基づく。

1. 排便回数*¹

 ・正常回数  +0点
 ・正常回数より1~2回/日多い +1点
 ・正常回数より3~4回/日多い +2点
 ・正常回数より5回/日以上多い +3点

2. 血便*²

 ・血便なし +0点
 ・排便時の半数以下でわずかに血液が付着 (縞状) する +1点
 ・ほとんどの排便時に明らかな血液の混入が見られる +2点
 ・大部分が血液である +3点

3. 粘膜所見

 ・正常または非活動性所見 +0点
 ・軽症 (発赤、 血管透見像の減少、 軽度脆弱) +1点
 ・中等症 (著明に発赤、 血管透見像の消失、 脆弱、 びらん) +2点
 ・重症 (自然出血、 潰瘍) +3点

4. 医師による全般的評価 (PGA)*³

 ・正常 +0点
 ・軽症 +1点
 ・中等症 +2点
 ・重症 +3点

合計点と評価

原著論文での記載なし。 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(鈴木班) 「炎症性腸疾患の疾患活動性評価指標集 第2版」より引用²⁾。

3~5点 : Mild

6~10点 : Moderate

11~12点 : Severe

使用上の注意点

*1 排便回数は各々の被験者で正常回数を設定し、 スコア化する。

*2 血便スコアは1日の内で最も高度な血便状態を記録する。

*3 PGA (Physicianʼs global assessment : 医師による全般的評価) は、 他の3つの評価基準 (排便回数、血便、粘膜所見)、 腹部不快感、 全身状態、 主治医所見および被験者の印象等を参考に記録する。

参考文献

1) Coated oral 5-aminosalicylic acid therapy for mildly to moderately active ulcerative colitis. A randomized study. N Engl J Med. 1987 Dec 24;317(26):1625-9. PMID: 3317057

2) 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(鈴木班). 炎症性腸疾患の疾患活動性評価指標集 第2版. 2020

炎症性腸疾患の関連コンテンツ

🔢潰瘍性大腸炎の診断基準

🔢臨床的重症度による分類

🔢活動期内視鏡所見による分類

🔢Mayoスコア (重症度分類)

🔢Crohn病の診断基準

🔢Crohn病の重症度分類

🔢CDAI (クローン病)

最終更新 : 2024年8月25日
監修医師 : HOKUTO編集部医師

Mayo スコア
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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潰瘍性大腸炎の重症度分類
2024年08月25日更新
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Mayoスコアとは?

潰瘍性大腸炎の活動性指標の一つで、 1987年にMayoクリニック主体で報告されたメサラジン経口剤の有効性と安全性を評価するための研究のために開発された指標である¹⁾。 近年の臨床試験においても多く採用されている。

Mayoスコアの算出方法

以下4項目の合計点で評価する。 点数は3日間の所見に基づく。

1. 排便回数*¹

 ・正常回数  +0点
 ・正常回数より1~2回/日多い +1点
 ・正常回数より3~4回/日多い +2点
 ・正常回数より5回/日以上多い +3点

2. 血便*²

 ・血便なし +0点
 ・排便時の半数以下でわずかに血液が付着 (縞状) する +1点
 ・ほとんどの排便時に明らかな血液の混入が見られる +2点
 ・大部分が血液である +3点

3. 粘膜所見

 ・正常または非活動性所見 +0点
 ・軽症 (発赤、 血管透見像の減少、 軽度脆弱) +1点
 ・中等症 (著明に発赤、 血管透見像の消失、 脆弱、 びらん) +2点
 ・重症 (自然出血、 潰瘍) +3点

4. 医師による全般的評価 (PGA)*³

 ・正常 +0点
 ・軽症 +1点
 ・中等症 +2点
 ・重症 +3点

合計点と評価

原著論文での記載なし。 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(鈴木班) 「炎症性腸疾患の疾患活動性評価指標集 第2版」より引用²⁾。

3~5点 : Mild

6~10点 : Moderate

11~12点 : Severe

使用上の注意点

*1 排便回数は各々の被験者で正常回数を設定し、 スコア化する。

*2 血便スコアは1日の内で最も高度な血便状態を記録する。

*3 PGA (Physicianʼs global assessment : 医師による全般的評価) は、 他の3つの評価基準 (排便回数、血便、粘膜所見)、 腹部不快感、 全身状態、 主治医所見および被験者の印象等を参考に記録する。

参考文献

1) Coated oral 5-aminosalicylic acid therapy for mildly to moderately active ulcerative colitis. A randomized study. N Engl J Med. 1987 Dec 24;317(26):1625-9. PMID: 3317057

2) 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(鈴木班). 炎症性腸疾患の疾患活動性評価指標集 第2版. 2020

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🔢潰瘍性大腸炎の診断基準

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🔢活動期内視鏡所見による分類

🔢Mayoスコア (重症度分類)

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最終更新 : 2024年8月25日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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