概要
計算
監修医師

BREATH₂ スコアとは?

BREATH₂スコアは、 2025年に日本人患者データをもとにSaitoらによって開発された、 プライマリケアにおける HFpEFのスクリーニングスコアである¹⁾。

スコアの計算方法

以下の 7 項目についてスコアを合計する

B Elevated BNP +2

NT-pro BNP≧125 pg/mまたはBNP ≧ 35 pg/mL

R Radiography +1

心胸郭比≧50%

E Elder +2

年齢≧65歳

A Atrial fibrilation +1

発作性心房細動または持続性心房細動

T Coronary arTery disease +1

75%≧の冠動脈狭窄、 陳旧性心筋梗塞、 PCI後

H Low Hemoglobin +1

男<13.0 g/dL、 女<12.0 g/dL

H LV High-voltage on ECG +1

心電図でRV5+SV1≧35 mm

スコアの解釈

0~1点:HFpEFの確率 4%

専門医紹介の推奨度は低い

2~3点:HFpEFの確率 19%

専門医紹介の推奨度は低い

4~5点:HFpEFの確率 50%

専門医紹介の推奨度は中等度

6~7点:HFpEFの確率 77%

専門医紹介の推奨度は高い

8~9点 :HFpEFの確率 93%

専門医紹介の推奨度は非常に高い

エビデンス

オリジナル文献

群馬大学および順天堂大学で運動負荷心エコー検査を受けた連続 622 例 (HFpEF 283 例、 非心原性呼吸困難 339 例) を対象に開発された¹⁾。 HFpEF の診断は HFA-PEFF アルゴリズム Steps 2-3 に基づく。 導出コホートでの AUC は 0.84 (p <0.0001) であり、 H₂FPEF スコア (AUC 0.72) を有意に上回った (DeLong p <0.0001)。

外的検証

順天堂大学の外部検証コホート (n=105) では AUC 0.78 (p <0.0001) が得られた¹⁾。 さらに、 運動負荷右心カテーテル検査 (平均肺動脈楔入圧 >15 mmHg 安静時 and/or ≥25 mmHg 運動時) で診断が確定した患者群 (n=79) でも AUC 0.75 (p=0.0001) であり、 侵襲的な基準に対しても妥当な判別能が示された。

使用上の注意点

適用対象

本スコアは労作時呼吸困難を主訴とする患者を対象としており、 無症候性の集団スクリーニングとしての妥当性は検証されていない。

限界

開発および外部検証コホートはいずれも日本の施設からの症例であり、 他の人種・地域での外的妥当性は未検証である。 本スコアは HFpEF の診断を確定するものではなく、 スクリーニングツールとしての位置づけであり、 最終診断には心エコー検査を含む精査が必要である。 H₂FPEF スコアは肥満を重視する設計であるため、 肥満有病率の低い日本人集団では判別能が低下する可能性が指摘されているが¹⁾、 BREATH₂ スコアは BMI を含まないため、 この影響を受けにくい可能性がある。

出典

1) An evidence-based tool for screening for heart failure with preserved ejection fraction in primary care: The BREATHscore. J Cardiol. 2025;86(3):264-271. PMID: 40187528

最終更新:2026年4月10日
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BREATH₂スコア
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HFpEF のスクリーニングスコア
2026年04月11日更新
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BREATH₂ スコアとは?

BREATH₂スコアは、 2025年に日本人患者データをもとにSaitoらによって開発された、 プライマリケアにおける HFpEFのスクリーニングスコアである¹⁾。

スコアの計算方法

以下の 7 項目についてスコアを合計する

B Elevated BNP +2

NT-pro BNP≧125 pg/mまたはBNP ≧ 35 pg/mL

R Radiography +1

心胸郭比≧50%

E Elder +2

年齢≧65歳

A Atrial fibrilation +1

発作性心房細動または持続性心房細動

T Coronary arTery disease +1

75%≧の冠動脈狭窄、 陳旧性心筋梗塞、 PCI後

H Low Hemoglobin +1

男<13.0 g/dL、 女<12.0 g/dL

H LV High-voltage on ECG +1

心電図でRV5+SV1≧35 mm

スコアの解釈

0~1点:HFpEFの確率 4%

専門医紹介の推奨度は低い

2~3点:HFpEFの確率 19%

専門医紹介の推奨度は低い

4~5点:HFpEFの確率 50%

専門医紹介の推奨度は中等度

6~7点:HFpEFの確率 77%

専門医紹介の推奨度は高い

8~9点 :HFpEFの確率 93%

専門医紹介の推奨度は非常に高い

エビデンス

オリジナル文献

群馬大学および順天堂大学で運動負荷心エコー検査を受けた連続 622 例 (HFpEF 283 例、 非心原性呼吸困難 339 例) を対象に開発された¹⁾。 HFpEF の診断は HFA-PEFF アルゴリズム Steps 2-3 に基づく。 導出コホートでの AUC は 0.84 (p <0.0001) であり、 H₂FPEF スコア (AUC 0.72) を有意に上回った (DeLong p <0.0001)。

外的検証

順天堂大学の外部検証コホート (n=105) では AUC 0.78 (p <0.0001) が得られた¹⁾。 さらに、 運動負荷右心カテーテル検査 (平均肺動脈楔入圧 >15 mmHg 安静時 and/or ≥25 mmHg 運動時) で診断が確定した患者群 (n=79) でも AUC 0.75 (p=0.0001) であり、 侵襲的な基準に対しても妥当な判別能が示された。

使用上の注意点

適用対象

本スコアは労作時呼吸困難を主訴とする患者を対象としており、 無症候性の集団スクリーニングとしての妥当性は検証されていない。

限界

開発および外部検証コホートはいずれも日本の施設からの症例であり、 他の人種・地域での外的妥当性は未検証である。 本スコアは HFpEF の診断を確定するものではなく、 スクリーニングツールとしての位置づけであり、 最終診断には心エコー検査を含む精査が必要である。 H₂FPEF スコアは肥満を重視する設計であるため、 肥満有病率の低い日本人集団では判別能が低下する可能性が指摘されているが¹⁾、 BREATH₂ スコアは BMI を含まないため、 この影響を受けにくい可能性がある。

出典

1) An evidence-based tool for screening for heart failure with preserved ejection fraction in primary care: The BREATHscore. J Cardiol. 2025;86(3):264-271. PMID: 40187528

最終更新:2026年4月10日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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