概要
計算
監修医師

BASMIとは?

Bath Ankylosing Spondylitis Metrology Indexの略であり、強直性脊椎炎の脊椎可動性を評価するスケールである。

BASMI評価項目

全5項目(各最大2点)の合計点で評価する.

1) 耳珠-壁距離

踵と背中を壁に付け、 顎を引き可能な限り後頭部を壁に近づける。 壁と耳珠部 (耳の前のでっぱり) との間の距離を測定。 2回測定し、 少ない方の距離で、 左右の平均を記録

2) 腰椎前屈

直立し、 上部腸骨棘の高さとその10cm上の部分に印をつける。 前屈後2つの印の間の距離を測定し、10cm からの増加分を記録 (Schober試験)

3) 頸椎旋回

検者は角度計を椅子に座った患者の鼻のラインに合わせる。 首を左に回し、 初めのラインと新しいラインの角度を測定。 右も同様に行い、 平均値を記録

4) 腰椎側屈

踵と背中を壁に付け、 直立の状態で床から指先までの距離と、 左に体を曲げた時の床から指先までの距離の差を測定。 右でも同様に測定し、 左右の平均値を記録

5) 内顆間距離

患者は仰臥位または立位で、 膝を伸ばしたまま足をできるだけ広げ、 左右の内果間距離を測定し記録

エビデンス

オリジナル文献¹⁾

観察者内変動(r=0.99, p<0.001)と観察者間変動(r=0.97, p<0.001)の両方において性格で再現性があることが示された。

指定難病申請²⁾

BASMIスコアが5以上の場合、 重症例として指定難病の対象となる。 その他の重症例は以下の通り。

  • 🔢BASDAIスコアが4以上 かつCRPが1.5mg/dL以上
  • 脊椎X-P上、 連続する2椎間以上に強直 (bamboo spine) が認められる
  • 薬物治療が無効の高度な破壊や変形を伴う末梢関節炎がある
  • 局所治療抵抗性・反復性もしくは視力障害を伴う急性前部ぶどう膜炎がある

注意事項

治療開始後において、適切な管理下で直近6か月間で最も悪い状態で判断する.

関連コンテンツ

強直性脊椎炎

🔢診断基準・重症度分類

指定難病271

🔢BASDAI

強直性脊椎炎の活動性評価スコア

🔢BASMI

強直性脊椎炎の活動性評価スコア

参考文献

  1. Defining spinal mobility in ankylosing spondylitis (AS). The Bath AS Metrology Index. J Rheumatol. 1994 Sep;21(9):1694-8. PMID: 7799351.
  2. 厚生労働省 難治性疾患政策研究班 強直性脊椎炎(指定難病271)[最終閲覧2023/7/6]

最終更新:2023年7月10日
監修医師:HOKUTO編集部監修医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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BASMI

強直性脊椎炎の活動性評価スコア
2023年10月06日更新
概要
計算

BASMIとは?

Bath Ankylosing Spondylitis Metrology Indexの略であり、強直性脊椎炎の脊椎可動性を評価するスケールである。

BASMI評価項目

全5項目(各最大2点)の合計点で評価する.

1) 耳珠-壁距離

踵と背中を壁に付け、 顎を引き可能な限り後頭部を壁に近づける。 壁と耳珠部 (耳の前のでっぱり) との間の距離を測定。 2回測定し、 少ない方の距離で、 左右の平均を記録

2) 腰椎前屈

直立し、 上部腸骨棘の高さとその10cm上の部分に印をつける。 前屈後2つの印の間の距離を測定し、10cm からの増加分を記録 (Schober試験)

3) 頸椎旋回

検者は角度計を椅子に座った患者の鼻のラインに合わせる。 首を左に回し、 初めのラインと新しいラインの角度を測定。 右も同様に行い、 平均値を記録

4) 腰椎側屈

踵と背中を壁に付け、 直立の状態で床から指先までの距離と、 左に体を曲げた時の床から指先までの距離の差を測定。 右でも同様に測定し、 左右の平均値を記録

5) 内顆間距離

患者は仰臥位または立位で、 膝を伸ばしたまま足をできるだけ広げ、 左右の内果間距離を測定し記録

エビデンス

オリジナル文献¹⁾

観察者内変動(r=0.99, p<0.001)と観察者間変動(r=0.97, p<0.001)の両方において性格で再現性があることが示された。

指定難病申請²⁾

BASMIスコアが5以上の場合、 重症例として指定難病の対象となる。 その他の重症例は以下の通り。

  • 🔢BASDAIスコアが4以上 かつCRPが1.5mg/dL以上
  • 脊椎X-P上、 連続する2椎間以上に強直 (bamboo spine) が認められる
  • 薬物治療が無効の高度な破壊や変形を伴う末梢関節炎がある
  • 局所治療抵抗性・反復性もしくは視力障害を伴う急性前部ぶどう膜炎がある

注意事項

治療開始後において、適切な管理下で直近6か月間で最も悪い状態で判断する.

関連コンテンツ

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🔢診断基準・重症度分類

指定難病271

🔢BASDAI

強直性脊椎炎の活動性評価スコア

🔢BASMI

強直性脊椎炎の活動性評価スコア

参考文献

  1. Defining spinal mobility in ankylosing spondylitis (AS). The Bath AS Metrology Index. J Rheumatol. 1994 Sep;21(9):1694-8. PMID: 7799351.
  2. 厚生労働省 難治性疾患政策研究班 強直性脊椎炎(指定難病271)[最終閲覧2023/7/6]

最終更新:2023年7月10日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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