Pneumonia Severity Indexの略で、 市中肺炎の重症化リスク評価のひとつである。 年齢、 既往歴、 身体所見異常、 検査所見異常など20の因子から、 5つのクラスに分類する¹⁾。
後述のPORT cohort study (Pneumonia Patient Outcomes Research Team: PORT)で開発されたスコアであり、 PORTスコアやPORT予測ルールなどと呼ばれることもある。
以下の2つのステップで分類・判断する。
■Step1 (スクリーニング)
年齢≦50歳かつリスク因子なし (既往・バイタル)
Class I (最も低リスク)と評価する
上記以外は Step2 へ進む
■Step2 (20因子の合計点による詳細評価)
以下の20項目の合計点を加算する
- 年齢 (女性は年齢から-10点)
- 介護施設入居 +10点
- 悪性腫瘍 +30点
- 肝疾患 +20点
- うっ血性心不全 +10点
- 脳血管障害 +10点
- 腎疾患 +10点
- 意識障害 +20点
- 呼吸数≥30/分 +20点
- 収縮期血圧<90mmHg +20点
- 体温<35℃または≥40℃ +15点
- 脈拍数≥125/分 +10点
- 動脈血 pH<7.35 +30点
- BUN≥30mg/dL +20点
- Na<130mEq/L +20点
- Glu≥250mg/dL +10点
- Ht<30% +10点
- PaO₂<60mmHg または SpO₂<90% +10点
- 胸水 +10点
合計点に応じ Class II~V に区分する
Class I (≤50歳+リスク因子なし): 約0.1–0.4%
Class II (合計70点以下) : 約0.6–0.7%
Class III (71–90点) : 約0.9–2.8%
Class IV (91–130点) : 約8–9%
Class V (131点以上) : 約27–30%
原著¹⁾では、 14,199例の市中肺炎入院患者を解析して 5 段階のリスク分層を開発した後、 38,039例の入院患者で検証を行い、 さらに 2,287例 (入院・外来を含む) を追加検証している。
比較的詳細かつ大規模なデータに基づいており、 市中肺炎重症度評価として知られている。
重症肺炎の可能性を示唆するスコアではあるが、 項目が多く煩雑であるため、救急外来など緊急では使いづらい面もある。
その他、簡便なものとして、A-DROP スコアや CURB-65 スコアが知られている。 各患者の臨床状況や社会的背景などを加味し、 総合的に判断する必要があります。
🔢 PSI (Pneumonia Severity Index)
最終更新 : 2025年4月5日
監修医師 : 聖路加国際病院救急部 清水真人
Pneumonia Severity Indexの略で、 市中肺炎の重症化リスク評価のひとつである。 年齢、 既往歴、 身体所見異常、 検査所見異常など20の因子から、 5つのクラスに分類する¹⁾。
後述のPORT cohort study (Pneumonia Patient Outcomes Research Team: PORT)で開発されたスコアであり、 PORTスコアやPORT予測ルールなどと呼ばれることもある。
以下の2つのステップで分類・判断する。
■Step1 (スクリーニング)
年齢≦50歳かつリスク因子なし (既往・バイタル)
Class I (最も低リスク)と評価する
上記以外は Step2 へ進む
■Step2 (20因子の合計点による詳細評価)
以下の20項目の合計点を加算する
- 年齢 (女性は年齢から-10点)
- 介護施設入居 +10点
- 悪性腫瘍 +30点
- 肝疾患 +20点
- うっ血性心不全 +10点
- 脳血管障害 +10点
- 腎疾患 +10点
- 意識障害 +20点
- 呼吸数≥30/分 +20点
- 収縮期血圧<90mmHg +20点
- 体温<35℃または≥40℃ +15点
- 脈拍数≥125/分 +10点
- 動脈血 pH<7.35 +30点
- BUN≥30mg/dL +20点
- Na<130mEq/L +20点
- Glu≥250mg/dL +10点
- Ht<30% +10点
- PaO₂<60mmHg または SpO₂<90% +10点
- 胸水 +10点
合計点に応じ Class II~V に区分する
Class I (≤50歳+リスク因子なし): 約0.1–0.4%
Class II (合計70点以下) : 約0.6–0.7%
Class III (71–90点) : 約0.9–2.8%
Class IV (91–130点) : 約8–9%
Class V (131点以上) : 約27–30%
原著¹⁾では、 14,199例の市中肺炎入院患者を解析して 5 段階のリスク分層を開発した後、 38,039例の入院患者で検証を行い、 さらに 2,287例 (入院・外来を含む) を追加検証している。
比較的詳細かつ大規模なデータに基づいており、 市中肺炎重症度評価として知られている。
重症肺炎の可能性を示唆するスコアではあるが、 項目が多く煩雑であるため、救急外来など緊急では使いづらい面もある。
その他、簡便なものとして、A-DROP スコアや CURB-65 スコアが知られている。 各患者の臨床状況や社会的背景などを加味し、 総合的に判断する必要があります。
🔢 PSI (Pneumonia Severity Index)
最終更新 : 2025年4月5日
監修医師 : 聖路加国際病院救急部 清水真人
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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