概要
計算
監修医師

N-QOL質問票日本語版とは?

Nocturia Quality of Life Questionnaire (夜間頻尿に対する疾患特異的QOL質問票)の略で、 夜間頻尿の評価に用いる。 男性を対象としたオリジナルの英語版質問票が2004年に開発され¹⁾、 2009年に日本語版が作成された²⁾ 。

質問項目

この質問票は、 『夜間、 排尿のために起きなければならないこと』が、 あなたにどのように影響を及ぼしているかをお尋ねするものです。 

 

この4週間に、 夜間、 尿をするために起きなければならなかったことによって、 以下のことがどの程度ありましたか ?

Q1:翌日、 ものごとに集中することが難しかった

毎日+4 ほぼ毎日+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0

Q2:翌日、 全般的に活力の低下を感じた

毎日+4 ほぼ毎日+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0

Q3:日中、 昼寝が必要であった

毎日+4 ほぼ毎日+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0

Q4:翌日、 ものごとがはかどらなかった

毎日+4 ほぼ毎日+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0

Q5:楽しい活動(余暇活動など)に参加することが減った

非常に+4 かなり+3 中くらい+2 少し+1 全くなかった+0

Q6:水分をいつ、 どれくらい飲むかについて気を使わなければならなくなった

常に+4 ほぼ常に+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0

Q7:夜、 十分な睡眠をとることが難しかった

毎晩+4 ほぼ毎晩+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0
 

この4週間に、 以下のことがどの程度ありましたか ?

Q8:夜間、 尿をするために起きなければならないので、 家族や同居者に迷惑をかけているのではないかと気になった

非常に+4 かなり+3 中くらい+2 少し+1 全くなかった+0 家族や同居者はいない+9

Q9:夜間、 尿をするために起きなければならないことで、 頭がいっぱいになった

常に+4 ほぼ常に+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0

Q10:今後、 この状態がさらに悪くなることが心配だった

非常に+4 かなり+3 中くらい+2 少し+1 全くなかった+0

Q11:この状態(夜間、 尿をするために起きなければならないこと)に対する有効な治療法がないことが心配だった

非常に+4 かなり+3 中くらい+2 少し+1 全くなかった+0

Q12:全体として、 この 4 週間に、 夜間、 尿をするために起きなければならないことは、 どれくらい煩わしかったですか

非常に+4 かなり+3 中くらい+2 少し+1 全くなかった+0

Q13:全体として、 夜間、 尿をするために起きなければならないことは、 どれくらい日常生活を妨げていますか

+0(全くない)~ +10(非常にある)で10段階評価

N-QOLの得点算出法

  • 100点満点とし、 100点を最も高いQOLとする。
  • 各質問の回答は 4 (最も低いQOL) ~0 (最も高いQOL) となっているため、 点数を逆転させ、 0 (最も低いQOL) ~4 (最も高いQOL) となるようにする。

総得点

  • Q8「この4週間に、 夜間、 尿をするために起きなければならないので、 家族や同居者に迷惑をかけているのではないかと気になった」の回答のうち「家族や同居者はいない」と回答した場合、 この質問は欠測とする
  • 欠測が1問までは下記の式に当てはめて総得点の算出が可能
  • 全12項目を回答している場合
  • N-QOLの総得点 = 回答点数の合計 / 4×12 (48)×100
  • 11項目を回答している場合 (1問欠測)
  • N-QOLの総得点 = 回答点数の合計 / 4×11 (44)× 100

下位尺度

  • 2つの下位尺度がある
  • 睡眠/活力:Q1~5、 7
  • 悩み/心配:Q6、 8~12
  • 下位尺度は、 すべての項目について回答している場合に算出可能
  • N-QOLの下位尺度の得点 = 下位尺度の回答点数の合計 / 4×6 (24) ×100

N-QOLの質問構成

下位尺度の構成 (Q1~Q12)

睡眠/活力

Q1:集中力

Q2:活力

Q3:日中の睡眠

Q4:生産性

Q5:余暇活動への参加

Q7:夜間の睡眠

 

悩み/心配

Q6:水分摂取の悩み

Q8:家族へ迷惑をかける心配

Q9:夜間に排尿で起きる悩み

Q10:状態悪化の心配

Q11:有効な治療がない心配

Q12:夜間排尿の煩わしさ

全体的健康感

Q13:全体的な日常生活の障害

関連コンテンツ

📘 夜間頻尿診療ガイドライン[第2版]

日本排尿機能学会,日本泌尿器科学会

📘 男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン

日本泌尿器科学会

🔢 IPSS

国際前立腺症状スコア

🔢 OABSS

過活動膀胱症状スコア

参考資料

  1. Development and validation of a quality-of-life measure for men with nocturia. Urology. 2004 Mar;63(3):481-6. PMID: 15028442
  2. 吉田正貴, 後藤百万, 本間之夫ほか 夜間頻尿診療ガイドライン作製委員会. 「Nocturia Quality of Life Questionnaire (N-QOL) の日本語版の作成と言語的妥当性の検討」. 『日排尿機能会誌』 2009, 20, 317-324
 
最終更新:2023年2月8日
監修医師:HOKUTO編集部医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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夜間頻尿のスコア
2023年11月03日更新
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計算

N-QOL質問票日本語版とは?

Nocturia Quality of Life Questionnaire (夜間頻尿に対する疾患特異的QOL質問票)の略で、 夜間頻尿の評価に用いる。 男性を対象としたオリジナルの英語版質問票が2004年に開発され¹⁾、 2009年に日本語版が作成された²⁾ 。

質問項目

この質問票は、 『夜間、 排尿のために起きなければならないこと』が、 あなたにどのように影響を及ぼしているかをお尋ねするものです。 

 

この4週間に、 夜間、 尿をするために起きなければならなかったことによって、 以下のことがどの程度ありましたか ?

Q1:翌日、 ものごとに集中することが難しかった

毎日+4 ほぼ毎日+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0

Q2:翌日、 全般的に活力の低下を感じた

毎日+4 ほぼ毎日+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0

Q3:日中、 昼寝が必要であった

毎日+4 ほぼ毎日+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0

Q4:翌日、 ものごとがはかどらなかった

毎日+4 ほぼ毎日+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0

Q5:楽しい活動(余暇活動など)に参加することが減った

非常に+4 かなり+3 中くらい+2 少し+1 全くなかった+0

Q6:水分をいつ、 どれくらい飲むかについて気を使わなければならなくなった

常に+4 ほぼ常に+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0

Q7:夜、 十分な睡眠をとることが難しかった

毎晩+4 ほぼ毎晩+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0
 

この4週間に、 以下のことがどの程度ありましたか ?

Q8:夜間、 尿をするために起きなければならないので、 家族や同居者に迷惑をかけているのではないかと気になった

非常に+4 かなり+3 中くらい+2 少し+1 全くなかった+0 家族や同居者はいない+9

Q9:夜間、 尿をするために起きなければならないことで、 頭がいっぱいになった

常に+4 ほぼ常に+3 ときどき+2 まれに+1 全くなかった+0

Q10:今後、 この状態がさらに悪くなることが心配だった

非常に+4 かなり+3 中くらい+2 少し+1 全くなかった+0

Q11:この状態(夜間、 尿をするために起きなければならないこと)に対する有効な治療法がないことが心配だった

非常に+4 かなり+3 中くらい+2 少し+1 全くなかった+0

Q12:全体として、 この 4 週間に、 夜間、 尿をするために起きなければならないことは、 どれくらい煩わしかったですか

非常に+4 かなり+3 中くらい+2 少し+1 全くなかった+0

Q13:全体として、 夜間、 尿をするために起きなければならないことは、 どれくらい日常生活を妨げていますか

+0(全くない)~ +10(非常にある)で10段階評価

N-QOLの得点算出法

  • 100点満点とし、 100点を最も高いQOLとする。
  • 各質問の回答は 4 (最も低いQOL) ~0 (最も高いQOL) となっているため、 点数を逆転させ、 0 (最も低いQOL) ~4 (最も高いQOL) となるようにする。

総得点

  • Q8「この4週間に、 夜間、 尿をするために起きなければならないので、 家族や同居者に迷惑をかけているのではないかと気になった」の回答のうち「家族や同居者はいない」と回答した場合、 この質問は欠測とする
  • 欠測が1問までは下記の式に当てはめて総得点の算出が可能
  • 全12項目を回答している場合
  • N-QOLの総得点 = 回答点数の合計 / 4×12 (48)×100
  • 11項目を回答している場合 (1問欠測)
  • N-QOLの総得点 = 回答点数の合計 / 4×11 (44)× 100

下位尺度

  • 2つの下位尺度がある
  • 睡眠/活力:Q1~5、 7
  • 悩み/心配:Q6、 8~12
  • 下位尺度は、 すべての項目について回答している場合に算出可能
  • N-QOLの下位尺度の得点 = 下位尺度の回答点数の合計 / 4×6 (24) ×100

N-QOLの質問構成

下位尺度の構成 (Q1~Q12)

睡眠/活力

Q1:集中力

Q2:活力

Q3:日中の睡眠

Q4:生産性

Q5:余暇活動への参加

Q7:夜間の睡眠

 

悩み/心配

Q6:水分摂取の悩み

Q8:家族へ迷惑をかける心配

Q9:夜間に排尿で起きる悩み

Q10:状態悪化の心配

Q11:有効な治療がない心配

Q12:夜間排尿の煩わしさ

全体的健康感

Q13:全体的な日常生活の障害

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📘 夜間頻尿診療ガイドライン[第2版]

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📘 男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン

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🔢 IPSS

国際前立腺症状スコア

🔢 OABSS

過活動膀胱症状スコア

参考資料

  1. Development and validation of a quality-of-life measure for men with nocturia. Urology. 2004 Mar;63(3):481-6. PMID: 15028442
  2. 吉田正貴, 後藤百万, 本間之夫ほか 夜間頻尿診療ガイドライン作製委員会. 「Nocturia Quality of Life Questionnaire (N-QOL) の日本語版の作成と言語的妥当性の検討」. 『日排尿機能会誌』 2009, 20, 317-324
 
最終更新:2023年2月8日
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