概要
計算
監修医師

eGFRの計算式とは¹⁾³⁾⁴⁾

日本人データによる推算式 (JSN)

eGFRcreat

男 : 194 × Cr^-1.094 × 年齢^-0.287 
女 : 194 × Cr^-1.094 × 年齢^-0.287 ×0.739

eGFRcys

男 : (104 × Cys-C^-1.019 × 0.996^年齢) - 8
女 : (104 × Cys-C^-1.019 × 0.996^年齢×0.929)-8 
*日本人の推算式により算出したeGFRをJSN eGFRと表記⁴⁾
JSN:Japanese Society of Nephrology

エビデンス

  • 成人腎機能評価のゴールドスタンダードはイヌリンクリアランスによる糸球体濾過量(GFR)測定である。
  • しかし、一般臨床で実測値測定は困難であり、 血清Cre値血清Cys-Cによる推算GFR (eGFRcreat、 eGFRcys)、 特に日本人の推算式により算出したJSN eGFRを用いることが多い。
JSN:Japanese Society of Nephrology
  • 近年、 eGFRcysはeGFRcreatと比較し、 全死亡、 心血管系疾患の発症リスクとより強い関連があると報告され、 合併症など予後予測の点でeGFRcysの有用性は高い。

使用上の注意²⁾

  • 基本的にはeGFRcraetを用いるが、 筋肉量の影響が大きい。
  • 筋肉量が多い症例 (アスリート、運動習慣のある高齢者など) では低く推算され、 誤ってCKDと診断される可能性がある。
  • 一方、 四肢欠損、 筋肉疾患、 長期臥床など筋肉量減少患者では、 高く推算されうる。
  • そのためeGFRcreatの信頼性に問題がある場合は、血清Cys-C値によるeGFRcysが有用。
  • 血清Cys-C値は、 国際的な標準物質 (ERM-DA471/IFCC) に基づく測定値を用いるため、 18歳以上に使用が限定される。
  • 小児の腎機能評価には小児評価法を用いる。
  • eGFRcreatとeGFRcysの平均をeGFRとして評価すると、 正確度は高くなる。

出典

  1. Am J Kidney Dis. 2013 Feb;61(2):197-203.
  2. Rinsho Byori. 2015 Feb;63(2):259-64.
  3. 日本腎臓学会 編 CKD診療ガイド2012
  4. 日本腎臓学会 編. エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2023.

最終更新 : 2024年5月12日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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クレアチニンまたはシスタチンCによる推算糸球体濾過量
2024年05月12日更新
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日本人データによる推算式 (JSN)

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男 : 194 × Cr^-1.094 × 年齢^-0.287 
女 : 194 × Cr^-1.094 × 年齢^-0.287 ×0.739

eGFRcys

男 : (104 × Cys-C^-1.019 × 0.996^年齢) - 8
女 : (104 × Cys-C^-1.019 × 0.996^年齢×0.929)-8 
*日本人の推算式により算出したeGFRをJSN eGFRと表記⁴⁾
JSN:Japanese Society of Nephrology

エビデンス

  • 成人腎機能評価のゴールドスタンダードはイヌリンクリアランスによる糸球体濾過量(GFR)測定である。
  • しかし、一般臨床で実測値測定は困難であり、 血清Cre値血清Cys-Cによる推算GFR (eGFRcreat、 eGFRcys)、 特に日本人の推算式により算出したJSN eGFRを用いることが多い。
JSN:Japanese Society of Nephrology
  • 近年、 eGFRcysはeGFRcreatと比較し、 全死亡、 心血管系疾患の発症リスクとより強い関連があると報告され、 合併症など予後予測の点でeGFRcysの有用性は高い。

使用上の注意²⁾

  • 基本的にはeGFRcraetを用いるが、 筋肉量の影響が大きい。
  • 筋肉量が多い症例 (アスリート、運動習慣のある高齢者など) では低く推算され、 誤ってCKDと診断される可能性がある。
  • 一方、 四肢欠損、 筋肉疾患、 長期臥床など筋肉量減少患者では、 高く推算されうる。
  • そのためeGFRcreatの信頼性に問題がある場合は、血清Cys-C値によるeGFRcysが有用。
  • 血清Cys-C値は、 国際的な標準物質 (ERM-DA471/IFCC) に基づく測定値を用いるため、 18歳以上に使用が限定される。
  • 小児の腎機能評価には小児評価法を用いる。
  • eGFRcreatとeGFRcysの平均をeGFRとして評価すると、 正確度は高くなる。

出典

  1. Am J Kidney Dis. 2013 Feb;61(2):197-203.
  2. Rinsho Byori. 2015 Feb;63(2):259-64.
  3. 日本腎臓学会 編 CKD診療ガイド2012
  4. 日本腎臓学会 編. エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2023.

最終更新 : 2024年5月12日
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