概要
計算
監修医師

UCTスコアとは?

Urticaria Activity Scoreの略で、 2014年にWellerらによって慢性蕁麻疹 (特発性および誘発性) の疾患コントロールを評価するために開発されたツールである¹⁾。 本邦のガイドラインや国際ガイドラインでも取り上げられている。

計算方法

UCTは4つの質問項目から構成されており、 各質問に0~4点が付与される。 全体のスコアは最大16点で、 点数が高いほど疾患コントロールが良好であることを示す。 

❶この4週間、 蕁麻疹による症状 (かゆみ、 膨疹、 腫れ) がどの程度ありましたか?

❷この4週間、 蕁麻疹によってあなたの生活の質はどの程度損なわれましたか?

❸この4週間、 蕁麻疹の治療が症状を抑えるのに十分でなかったことがどの程度ありましたか?

❹全体として、 この4週間に蕁麻疹はどの程度 良い状態に保たれていましたか?

J Allergy Clin Immunol. 2014; 133(5):1365-72,1372.e1-6.

結果の解釈

16点  : 完全にコントロールできている状態

12~15点 : よくコントロールできている状態

12点未満 : コントロールできていない状態

J Allergy Clin Immunol. 2014; 133(5):1365-72,1372.e1-6.

エビデンス

Wellerらは508人の患者を対象に、 UCTスコアの妥当性、 信頼性、 再現性を検証した¹⁾。 また、 ROC解析を用いて、 コントロールが不十分な患者を特定するためのカットオフ値 (12点以下) を設定した。 UCTスコアは他の疾患評価ツール (UAS) や患者・医師による評価と強い相関を示し、 疾患コントロールの客観的指標として有用性が確認されている¹⁾。

使用上の注意点

8~12点の場合には、 さらに問診で症状を聞き取りながら治療を進めていく必要がある。  また、 UCTスコアが悪化していれば、 要因を聴取していく必要がある。

出典

1) Development and validation of the Urticaria Control Test: a patient-reported outcome instrument for assessing urticaria control. J Allergy Clin Immunol. 2014 May; 133(5):1365-72, 1372.e1-6.

最終更新日 : 2025年1月18日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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UCTスコア

蕁麻疹のコントロール状態を評価する指標
2025年01月18日更新
概要
計算

UCTスコアとは?

Urticaria Activity Scoreの略で、 2014年にWellerらによって慢性蕁麻疹 (特発性および誘発性) の疾患コントロールを評価するために開発されたツールである¹⁾。 本邦のガイドラインや国際ガイドラインでも取り上げられている。

計算方法

UCTは4つの質問項目から構成されており、 各質問に0~4点が付与される。 全体のスコアは最大16点で、 点数が高いほど疾患コントロールが良好であることを示す。 

❶この4週間、 蕁麻疹による症状 (かゆみ、 膨疹、 腫れ) がどの程度ありましたか?

❷この4週間、 蕁麻疹によってあなたの生活の質はどの程度損なわれましたか?

❸この4週間、 蕁麻疹の治療が症状を抑えるのに十分でなかったことがどの程度ありましたか?

❹全体として、 この4週間に蕁麻疹はどの程度 良い状態に保たれていましたか?

J Allergy Clin Immunol. 2014; 133(5):1365-72,1372.e1-6.

結果の解釈

16点  : 完全にコントロールできている状態

12~15点 : よくコントロールできている状態

12点未満 : コントロールできていない状態

J Allergy Clin Immunol. 2014; 133(5):1365-72,1372.e1-6.

エビデンス

Wellerらは508人の患者を対象に、 UCTスコアの妥当性、 信頼性、 再現性を検証した¹⁾。 また、 ROC解析を用いて、 コントロールが不十分な患者を特定するためのカットオフ値 (12点以下) を設定した。 UCTスコアは他の疾患評価ツール (UAS) や患者・医師による評価と強い相関を示し、 疾患コントロールの客観的指標として有用性が確認されている¹⁾。

使用上の注意点

8~12点の場合には、 さらに問診で症状を聞き取りながら治療を進めていく必要がある。  また、 UCTスコアが悪化していれば、 要因を聴取していく必要がある。

出典

1) Development and validation of the Urticaria Control Test: a patient-reported outcome instrument for assessing urticaria control. J Allergy Clin Immunol. 2014 May; 133(5):1365-72, 1372.e1-6.

最終更新日 : 2025年1月18日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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