APACHE IIとは？

Acute Physiologic Assessment and Chronic Health Evaluation 第2版の略で､ ICU患者の重症度分類として最もよく用いられるスコアの1つである｡ 1981年Knausらによって提唱され､ 1985年に改良された¹⁾｡ 米国では最新版のAPACHE Ⅳ²⁾の利用が多いが､本邦ではその簡便性から本スコアがよく利用される｡

計算方法

APACHEⅡ スコア =【A】+【B】+【C】

【A】生理学的パラメータの評価 APS

Acute Physiology Scoreの略で､ ICU入室後24時間以内に得られた12項目のパラメータについて､ 最も異常な値を選択し､ 生理学的パラメータの合計を算出する｡

【B】 年齢ポイント

44歳以上の患者には年齢に合わせて加算.

【C】 慢性疾患評価 CHE

Chronic Physiology Scoreの略で､ 重篤な慢性疾患を併発している患者はさらに加算する｡

これら 【A】APS【B】年齢ポイント【C】CHEを合計したものがAPACHEⅡとなる.

使用上の注意点

その他にもいくつかのスコアリングシステムが開発されているが､ 個々の患者の生存を予測する上での精度は良くない｡ しかし､ これらのシステムを用いることで､ 重症患者のうち重症度が同等の集団間での転帰を比較できるため､ 管理の質をモニタリングしたり研究を行うにあたっては価値が高い｡

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参考文献

1. APACHE II: a severity of disease classification system. Crit Care Med. 1985 Oct;13(10):818-29. PMID: 3928249
2. Acute Physiology and Chronic Health Evaluation (APACHE) IV: hospital mortality assessment for today's critically ill patients. Crit Care Med. 2006 May;34(5):1297-310. PMID: 16540951

最終更新：2023年1月18日

監修医師：聖路加国際病院救急部 清水真人