JESRECスコアは、 2015年にTokunagaらが開発した、 慢性副鼻腔炎 (CRS) 患者における好酸球性副鼻腔炎 (ECRS) の診断と重症度分類を目的とした評価ツールである¹⁾。
以下の臨床所見・検査所見を評価し、 合計点を算出する。
- 病変が両側性 +3
- 鼻茸あり +2
- CTで篩骨洞優位 (≧上顎洞)の陰影あり +2
- 末梢性血好酸球 +0~10点
11点以上で診断 (感度83% 特異度66%)
JESRECスコアが11点以上でかつ鼻茸組織中好酸球数 (400倍視野: 視野数22) が70個以上存在した場合に確定診断とする²⁾。
診断後、さらに以下2因子で重症度を分類
[因子A] 末梢血好酸球 >5% かつCTで篩骨洞優位の陰影が存在
[因子B] 気管支喘息、 アスピリン不耐症、 NSAIDアレルギーの併存のいずれかが存在
軽症: 因子A・Bいずれも満たさない
中等症: 因子Aまたは因子Bのいずれかを満たす
重症: 因子Aかつ因子Bのいずれも満たす
Tokunagaらは日本15施設のCRS患者1,716例を対象に、 臨床的・血液学的・画像学的所見を統合したスコアリングシステムを開発した。 ROC解析によりカットオフ値11点が設定され、 ECRSの客観的診断基準として確立された¹⁾。
2022年のシステマティックレビュー・メタアナリシス (55研究、 6,143患者) では、 JESRECを含む複数の診断基準が比較検討され、 アジア地域における診断有用性が確認された³⁾。 2025年の日本呼吸器学会Type 2炎症バイオマーカーガイダンスでは、 ECRS診断におけるJESRECスコアの位置づけが再確認されている⁴⁾。
本スコアは成人CRS患者を対象に開発されたものであり、 小児への適用は検証されていない。
末梢血好酸球百分率は採血時期、 アレルギー状態、 ステロイド使用状況により変動するため、 可能であれば複数回の測定が望ましい。 CT篩骨洞優位性の判定には読影者間の差異が生じうるため、 冠状断CTでの標準的な評価が推奨される。
JESRECスコアはスクリーニングツールであり、 確定診断には鼻茸組織の好酸球浸潤の評価を含む総合的判断が必要である。 カットオフ値11点では特異度66%であり、 偽陽性が一定数生じうることに留意する。
2) 藤枝重治 他. 好酸球性副鼻腔炎: 診断ガイドライン (JESREC Study). 日耳鼻 118:728-735, 2015
4) Guidance for type 2 inflammatory biomarkers. Respir Investig. 2025 May;63(3):273-288. PMID: 39978136
最終更新:2026年4月13日
監修医師:HOKUTO編集部監修医師
JESRECスコアは、 2015年にTokunagaらが開発した、 慢性副鼻腔炎 (CRS) 患者における好酸球性副鼻腔炎 (ECRS) の診断と重症度分類を目的とした評価ツールである¹⁾。
以下の臨床所見・検査所見を評価し、 合計点を算出する。
- 病変が両側性 +3
- 鼻茸あり +2
- CTで篩骨洞優位 (≧上顎洞)の陰影あり +2
- 末梢性血好酸球 +0~10点
11点以上で診断 (感度83% 特異度66%)
JESRECスコアが11点以上でかつ鼻茸組織中好酸球数 (400倍視野: 視野数22) が70個以上存在した場合に確定診断とする²⁾。
診断後、さらに以下2因子で重症度を分類
[因子A] 末梢血好酸球 >5% かつCTで篩骨洞優位の陰影が存在
[因子B] 気管支喘息、 アスピリン不耐症、 NSAIDアレルギーの併存のいずれかが存在
軽症: 因子A・Bいずれも満たさない
中等症: 因子Aまたは因子Bのいずれかを満たす
重症: 因子Aかつ因子Bのいずれも満たす
Tokunagaらは日本15施設のCRS患者1,716例を対象に、 臨床的・血液学的・画像学的所見を統合したスコアリングシステムを開発した。 ROC解析によりカットオフ値11点が設定され、 ECRSの客観的診断基準として確立された¹⁾。
2022年のシステマティックレビュー・メタアナリシス (55研究、 6,143患者) では、 JESRECを含む複数の診断基準が比較検討され、 アジア地域における診断有用性が確認された³⁾。 2025年の日本呼吸器学会Type 2炎症バイオマーカーガイダンスでは、 ECRS診断におけるJESRECスコアの位置づけが再確認されている⁴⁾。
本スコアは成人CRS患者を対象に開発されたものであり、 小児への適用は検証されていない。
末梢血好酸球百分率は採血時期、 アレルギー状態、 ステロイド使用状況により変動するため、 可能であれば複数回の測定が望ましい。 CT篩骨洞優位性の判定には読影者間の差異が生じうるため、 冠状断CTでの標準的な評価が推奨される。
JESRECスコアはスクリーニングツールであり、 確定診断には鼻茸組織の好酸球浸潤の評価を含む総合的判断が必要である。 カットオフ値11点では特異度66%であり、 偽陽性が一定数生じうることに留意する。
2) 藤枝重治 他. 好酸球性副鼻腔炎: 診断ガイドライン (JESREC Study). 日耳鼻 118:728-735, 2015
4) Guidance for type 2 inflammatory biomarkers. Respir Investig. 2025 May;63(3):273-288. PMID: 39978136
最終更新:2026年4月13日
監修医師:HOKUTO編集部監修医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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