CMLの病期分類とは?

慢性骨髄性白血病 (chronic myeloid leukemia: CML) は白血球や血小板の増加を認めるが､ 自覚症状の乏しい慢性期 (chronic phase: CP､ 診断後約3~5年間) で多くの患者 (85％) が診断され､ 顆粒球の分化異常が進行する移行期 (accelerated phase: AP､ 3~9ヵ月間持続) を経て､ 未分化な芽球が増加して急性白血病に類似する急性転化期 (blast phase: BP､ 約3~6ヵ月持続) へ進展し､ 致死的となる.

CMLの治療効果判定

• CML治療のコンセプトは､ Ph陽性 (BCR-ABL1陽性) 白血病細胞のコントロールと病期進行の回避にあり､ 治療効果はELN2013の判定基準に従う.
• 慢性期の治療効果は､ 血液学的奏効 (hematologic response: HR)､ 細胞遺伝学的奏効 (cytogenetic response: CyR)､ 分子遺伝学的奏効 (molecular response: MR) の3つのレベルで判定する.
• HRは末梢血所見の改善､ CyRは骨髄細胞中のPh染色体割合､ MRは血液細胞中のBCR-ABL1遺伝子発現量で判断される.
• 進行期CML (移行期+急性期) では､ 血液学的奏効基準が慢性期CMLと異なるが､ 細胞遺伝学的奏効と分子遺伝学的奏効では同じ基準を用いる。

血液学的奏効

細胞遺伝学的奏効

分子遺伝学的奏効

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🔢 EUTOS スコア (予後分類)

🔢 Hasford スコア (予後分類)

🔢 Sokal スコア (予後分類)

🔢 ELTSスコア (予後分類)

🔢 Mayo Prognostic Model (予後分類)

🔢 CMLの治療効果判定基準 (効果判定)

参考文献

1. 日本血液学会. 造血器腫瘍診療ガイドライン2023年版. 金原出版. 2023
2. European LeukemiaNet recommendations for the management of chronic myeloid leukemia: 2013. Blood. 2013 ; 122(6) : 872-84. PMID : 23803709

最終更新：2023年12月5日

監修医師：東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔