PAPi (肺動脈拍動係数) とは？

肺動脈拍動係数 (Pulmonary Artery Pulsatility Index: PAPi) は､ 右心房圧と肺動脈圧の脈圧から算出される血行動態パラメータである｡

PAPiは､ 主に右心不全のリスクが高い患者､ 例えば急性心筋梗塞 (特に右室梗塞)､ 進行性心不全､ 心原性ショック､ 左心補助人工心臓 (LVAD) 装着患者､ 心臓移植後､ 肺高血圧症などの患者において､ 侵襲的血行動態モニタリング (右心カテーテル検査) の一環として評価される｡

計算方法

PAPiは､ 以下の計算式で算出される¹⁾｡

PAPi = (肺動脈収縮期圧 [PASP] - 肺動脈拡張期圧 [PADP]) / 右房平均圧 [mRAP]

ここで､

• PASP (Systolic Pulmonary Artery Pressure): 肺動脈収縮期圧 (mmHg)
• PADP (Diastolic Pulmonary Artery Pressure): 肺動脈拡張期圧 (mmHg)
• mRAP (mean Right Atrial Pressure) または CVP (Central Venous Pressure): 右房平均圧または中心静脈圧 (mmHg)

肺動脈収縮期圧と肺動脈拡張期圧の差が肺動脈脈圧 (Pulmonary Artery Pulse Pressure: PAPP) となる｡

最終更新：2025年5月11日

監修医師：HOKUTO編集部監修医師