概要
計算
監修医師

多発性骨髄腫とは?¹⁾

  • 多発性骨髄腫 (multiple myeloma:MM)は、 形質細胞の単クローン性増殖と、その産物である単クローン性免疫グロブリン(M蛋白)血清/尿中増加により特徴づけられる疾患である.
  • 国際骨髄腫作業部会 (IMWG*)による診断規準が広く用いられている.
*International Myeloma Working Group

SLiM-CRABとは?¹⁾ ²⁾

  • 2015年に改訂されたIMWG診断基準では、 従来のCRABと称される臓器障害 (高カルシウム血症 / 腎不全 / 貧血 /骨病変) に加え、 myeloma-defining biomarker < SLiM : 骨髄中形質細胞≧60%involved/uninvolved血清遊離軽鎖比≧100MRIで2カ所以上の5mmを超える巣状病変あり > のいずれか1つを有する場合も (症候性) 多発性骨髄腫と定めた.
  • この改訂は、 CRAB 症状を認めずに無症候性骨髄腫と従来診断されていた症例が、 2年以内に80%以上の確率で症候性骨髄腫に移行するとの事実に基づいている.
SLiM-CRAB

使用上の注意点 ²⁾

  • SLiMのみを有しCRAB症候を示さない多発性骨髄腫の中には長期間進展しない患者も一部含まれており、 日常診療においては直ちに治療開始すべきか注意深い経過観察を行うかは個別に判断することが望ましい。

関連コンテンツ

多発性骨髄腫

🔢 SLiM-CRAB (診断基準)

🔢 ISS (国際病期分類)

🔢 R-ISS (改訂国際病期分類)

📘 造血器腫瘍診療ガイドライン2018補訂版

📘 造血細胞移植ガイドライン|MM、類縁疾患

参考文献

  1. 日本血液学会. 造血器腫瘍診療ガイドライン 2018年版捕訂版. 金原出版, 2020, 428p
  2. International Myeloma Working Group updated criteria for the diagnosis of multiple myeloma. Lancet Oncol. 2014 Nov;15(12):e538-48. PMID: 25439696

最終更新:2022年12月27日
監修医師:東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧

SLiM-CRAB

多発性骨髄腫の診断基準
2023年11月23日更新
概要
計算

多発性骨髄腫とは?¹⁾

  • 多発性骨髄腫 (multiple myeloma:MM)は、 形質細胞の単クローン性増殖と、その産物である単クローン性免疫グロブリン(M蛋白)血清/尿中増加により特徴づけられる疾患である.
  • 国際骨髄腫作業部会 (IMWG*)による診断規準が広く用いられている.
*International Myeloma Working Group

SLiM-CRABとは?¹⁾ ²⁾

  • 2015年に改訂されたIMWG診断基準では、 従来のCRABと称される臓器障害 (高カルシウム血症 / 腎不全 / 貧血 /骨病変) に加え、 myeloma-defining biomarker < SLiM : 骨髄中形質細胞≧60%involved/uninvolved血清遊離軽鎖比≧100MRIで2カ所以上の5mmを超える巣状病変あり > のいずれか1つを有する場合も (症候性) 多発性骨髄腫と定めた.
  • この改訂は、 CRAB 症状を認めずに無症候性骨髄腫と従来診断されていた症例が、 2年以内に80%以上の確率で症候性骨髄腫に移行するとの事実に基づいている.
SLiM-CRAB

使用上の注意点 ²⁾

  • SLiMのみを有しCRAB症候を示さない多発性骨髄腫の中には長期間進展しない患者も一部含まれており、 日常診療においては直ちに治療開始すべきか注意深い経過観察を行うかは個別に判断することが望ましい。

関連コンテンツ

多発性骨髄腫

🔢 SLiM-CRAB (診断基準)

🔢 ISS (国際病期分類)

🔢 R-ISS (改訂国際病期分類)

📘 造血器腫瘍診療ガイドライン2018補訂版

📘 造血細胞移植ガイドライン|MM、類縁疾患

参考文献

  1. 日本血液学会. 造血器腫瘍診療ガイドライン 2018年版捕訂版. 金原出版, 2020, 428p
  2. International Myeloma Working Group updated criteria for the diagnosis of multiple myeloma. Lancet Oncol. 2014 Nov;15(12):e538-48. PMID: 25439696

最終更新:2022年12月27日
監修医師:東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師

各領域の第一線の専門医が複数在籍

最新トピックに関する独自記事を配信中

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

表・計算

臨床支援アプリHOKUTOでご利用いただける医療計算ツールのご紹介