概要
計算
監修医師

mRSとは?

modified Rankin Scaleの略で、臨床現場や研究において、 脳血管障害や神経障害の最も一般的な機能的アウトカムの一つである。

0 (まったく症候がない)

自覚症状と他覚徴候がともにない

1 (症候はあっても明らかな障害なし)

日常の勤めや活動は可能

自覚症状と他覚徴候はあるが、 発症以前から行っていた仕事や活動に制限はない

2 (軽度の障害)

発症以前の活動が全て行えるわけではないが、 自分の身の回りのことは介助なしに行える

発症以前から行っていた仕事や活動に制限はあるが、 日常生活は自立している状態である

3 (中等度の障害)

何らかの介助を要すが、歩行は介助なしに可能

買い物や公共交通機関を利用した外出などには介助*を要すが、通常歩行**、食事、身だしなみの維持、トイレなどには介助*不要

4  (中等度から重度の障害)

歩行や身体的要求には介助を要する

通常歩行**、食事、身だしなみの維持、トイレなどには介助*を必要とするが、持続的な介護不要

5 (重度の障害)

寝たきり、失禁状態、常に介護と見守りを要する

常に誰かの介助**を要する

6 (死亡)

* 介助とは、 手助け、 言葉による指示および見守りを意味する.
** 歩行は主に平地での歩行について判定する. なお、 歩行のための補助具(杖、歩行器)の使用は介助には含めない.

エビデンス

1957年、 ランキン氏らにより元のスケールが発表され、 その後1988年に今の形に改定された¹⁾。

本邦においては、 2007年に篠原らがmRSの判定の参考にすべき日本語版の判定基準書とそれに対応した問診表を作成し、 これらのmRS判定により高い信頼性が得られることを示した²⁾。

出典

  1. Interobserver agreement for the assessment of handicap in stroke patients. Stroke. 1988 May;19(5):604-7. PMID: 3363593
  2. Modified Rankin Scale の 信頼性に関する研究 ―日本語版判定基準書および問診票の紹介―. 脳卒中 2007;29:6-13
最終更新:2024年3月17日
監修医師:聖路加国際病院救急部 清水真人

mRS (modified Rankin Scale)
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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脳卒中や神経疾患患者の機能的指標
2024年03月17日更新
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mRSとは?

modified Rankin Scaleの略で、臨床現場や研究において、 脳血管障害や神経障害の最も一般的な機能的アウトカムの一つである。

0 (まったく症候がない)

自覚症状と他覚徴候がともにない

1 (症候はあっても明らかな障害なし)

日常の勤めや活動は可能

自覚症状と他覚徴候はあるが、 発症以前から行っていた仕事や活動に制限はない

2 (軽度の障害)

発症以前の活動が全て行えるわけではないが、 自分の身の回りのことは介助なしに行える

発症以前から行っていた仕事や活動に制限はあるが、 日常生活は自立している状態である

3 (中等度の障害)

何らかの介助を要すが、歩行は介助なしに可能

買い物や公共交通機関を利用した外出などには介助*を要すが、通常歩行**、食事、身だしなみの維持、トイレなどには介助*不要

4  (中等度から重度の障害)

歩行や身体的要求には介助を要する

通常歩行**、食事、身だしなみの維持、トイレなどには介助*を必要とするが、持続的な介護不要

5 (重度の障害)

寝たきり、失禁状態、常に介護と見守りを要する

常に誰かの介助**を要する

6 (死亡)

* 介助とは、 手助け、 言葉による指示および見守りを意味する.
** 歩行は主に平地での歩行について判定する. なお、 歩行のための補助具(杖、歩行器)の使用は介助には含めない.

エビデンス

1957年、 ランキン氏らにより元のスケールが発表され、 その後1988年に今の形に改定された¹⁾。

本邦においては、 2007年に篠原らがmRSの判定の参考にすべき日本語版の判定基準書とそれに対応した問診表を作成し、 これらのmRS判定により高い信頼性が得られることを示した²⁾。

出典

  1. Interobserver agreement for the assessment of handicap in stroke patients. Stroke. 1988 May;19(5):604-7. PMID: 3363593
  2. Modified Rankin Scale の 信頼性に関する研究 ―日本語版判定基準書および問診票の紹介―. 脳卒中 2007;29:6-13
最終更新:2024年3月17日
監修医師:聖路加国際病院救急部 清水真人

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