カナダ頭部CTルール (Canadian CT Head Rule, CCHR) は、 カナダのオタワ大学救急医学研究グループによって2001年に開発された軽度頭部外傷患者において、 頭部CT撮像の適応を判断するための臨床意思決定支援ツールである¹⁾。
CCHRは、 軽度頭部外傷 (定義 : 24時間以内に受診しGCS 13~15点で、 意識喪失または健忘、 または混乱を伴う頭部外傷) を有する患者に適用され、 以下の 「高リスク基準 (High risk群)」 と 「中リスク基準 (Middle risk群)」 に基づく。 これらの基準のいずれにも該当しない場合、 頭部CTは省略可能とされる。
CCHRは、 Stiellらが約3000例以上の軽度頭部外傷患者データを解析し、 感度・特異度を評価したうえで策定された¹⁾。 その後、 さまざまな施設・地域で外的妥当性検証 (validation study) が行われ、 米国、 欧州、 アジアなど異なる医療環境での再現性が報告されている。
CCHRはあくまで軽度頭部外傷 (GCS 13~15) 患者を対象としているため、 GCSが12以下の中等度・重症外傷患者には適用しない。 また、 16歳未満の小児や抗凝固療法中の患者、 発症から時間が経過した症例、 または多発外傷患者にはそのまま当てはまらない可能性がある。
CCHRは臨床決断を支援するツールであり、 医師は頭部外傷の全体的な臨床像、 患者の既往歴、 症状の推移を総合的に判断したうえで適用することが望ましい。
最終更新 : 2024年12月12日
監修医師 : 聖路加国際病院救急部 清水真人
カナダ頭部CTルール (Canadian CT Head Rule, CCHR) は、 カナダのオタワ大学救急医学研究グループによって2001年に開発された軽度頭部外傷患者において、 頭部CT撮像の適応を判断するための臨床意思決定支援ツールである¹⁾。
CCHRは、 軽度頭部外傷 (定義 : 24時間以内に受診しGCS 13~15点で、 意識喪失または健忘、 または混乱を伴う頭部外傷) を有する患者に適用され、 以下の 「高リスク基準 (High risk群)」 と 「中リスク基準 (Middle risk群)」 に基づく。 これらの基準のいずれにも該当しない場合、 頭部CTは省略可能とされる。
CCHRは、 Stiellらが約3000例以上の軽度頭部外傷患者データを解析し、 感度・特異度を評価したうえで策定された¹⁾。 その後、 さまざまな施設・地域で外的妥当性検証 (validation study) が行われ、 米国、 欧州、 アジアなど異なる医療環境での再現性が報告されている。
CCHRはあくまで軽度頭部外傷 (GCS 13~15) 患者を対象としているため、 GCSが12以下の中等度・重症外傷患者には適用しない。 また、 16歳未満の小児や抗凝固療法中の患者、 発症から時間が経過した症例、 または多発外傷患者にはそのまま当てはまらない可能性がある。
CCHRは臨床決断を支援するツールであり、 医師は頭部外傷の全体的な臨床像、 患者の既往歴、 症状の推移を総合的に判断したうえで適用することが望ましい。
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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