概要
計算
監修医師

厚生労働省作成の概要 / 診断基準等及び臨床調査個人票はこちらよりご確認いただけます

厚生労働省. 指定難病の概要、 診断基準等、 臨床調査個人票 (告示番号1~341) ※令和6年4月1日より適用 へ遷移します

強直性脊椎炎の診断基準

鑑別診断を除外した確実例 (Definite) を対象とする。 

1.臨床症状

  • a) 腰背部の疼痛、こわばり (3か月以上持続。 運動により改善し、安静により改善しない)
  • b) 腰椎可動域制限 (Schober試験 5cm以下)
  • c) 胸郭拡張制限 (第4肋骨レベルで最大呼気時と最大吸気時の胸囲の差が2.5cm以下)

2. X線所見 (仙腸関節)

両側の2度以上の仙腸関節炎、 あるいは一側の3度以上の仙腸関節炎所見を認める

  • 0度:正常
  • 1度:疑い (骨縁の不鮮明化)
  • 2度:軽度 (小さな限局性の骨のびらん、硬化、関節裂隙は正常)
  • 3度:明らかな変化 (骨びらん・硬化の進展と関節裂隙の拡大、狭小化又は部分的な強直)
  • 4度:関節裂隙全体の強直

新規申請の場合、 最低、 腰椎と仙腸関節のX線画像を提出する (仙腸関節の斜位像も撮影して確認することが望ましい)。  撮影されていればMRI画像も提出する。

<診断のカテゴリー>

Definite

  • 臨床症状のa) b) c)のうちの1項目以上+X線所見 (仙腸関節)

Possible

  • a) 臨床症状3項目
  • b) 臨床症状なし+X線所見 (仙腸関節)

<鑑別診断>

  • 強直性脊椎炎以外の脊椎関節炎 (乾癬性関節炎、 反応性関節炎、 炎症性腸疾患に伴う脊椎関節炎など)
  • SAPHO症候群・掌蹠膿疱症性骨関節炎
  • 関節リウマチ
  • リウマチ性多発筋痛症
  • 強直性脊椎骨増殖症
  • 硬化性腸骨骨炎
  • 変形性脊椎症・変形性仙腸関節症 

強直性脊椎炎の重症度基準

重症例判断基準:下記のいずれかを満たす場合を重症例として対象とする。 
  • 🔢BASDAI≧4かつCRP≧1.5mg/dL
  • 🔢BASMI≧5
  • 脊椎X-P上、 連続する2椎間以上に強直 (bamboo spine) が認められる
  • 薬物治療が無効の高度な破壊や変形を伴う末梢関節炎がある
  • 局所治療抵抗性・反復性もしくは視力障害を伴う急性前部ぶどう膜炎がある

関連コンテンツ

強直性脊椎炎

🔢診断基準・重症度分類

指定難病271

🔢BASDAI

強直性脊椎炎の活動性評価スコア

🔢BASMI

強直性脊椎炎の活動性評価スコア

参考文献

  1. 厚生労働省 難治性疾患政策研究班 強直性脊椎炎(指定難病271)[最終閲覧2023/7/6]

最終更新:2024年5月5日
監修医師:HOKUTO編集部監修医師

強直性脊椎炎の診断基準・重症度分類
強直性脊椎炎の診断基準・重症度分類
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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強直性脊椎炎の診断基準・重症度分類
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厚生労働省 指定難病271
2024年05月05日更新
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鑑別診断を除外した確実例 (Definite) を対象とする。 

1.臨床症状

  • a) 腰背部の疼痛、こわばり (3か月以上持続。 運動により改善し、安静により改善しない)
  • b) 腰椎可動域制限 (Schober試験 5cm以下)
  • c) 胸郭拡張制限 (第4肋骨レベルで最大呼気時と最大吸気時の胸囲の差が2.5cm以下)

2. X線所見 (仙腸関節)

両側の2度以上の仙腸関節炎、 あるいは一側の3度以上の仙腸関節炎所見を認める

  • 0度:正常
  • 1度:疑い (骨縁の不鮮明化)
  • 2度:軽度 (小さな限局性の骨のびらん、硬化、関節裂隙は正常)
  • 3度:明らかな変化 (骨びらん・硬化の進展と関節裂隙の拡大、狭小化又は部分的な強直)
  • 4度:関節裂隙全体の強直

新規申請の場合、 最低、 腰椎と仙腸関節のX線画像を提出する (仙腸関節の斜位像も撮影して確認することが望ましい)。  撮影されていればMRI画像も提出する。

<診断のカテゴリー>

Definite

  • 臨床症状のa) b) c)のうちの1項目以上+X線所見 (仙腸関節)

Possible

  • a) 臨床症状3項目
  • b) 臨床症状なし+X線所見 (仙腸関節)

<鑑別診断>

  • 強直性脊椎炎以外の脊椎関節炎 (乾癬性関節炎、 反応性関節炎、 炎症性腸疾患に伴う脊椎関節炎など)
  • SAPHO症候群・掌蹠膿疱症性骨関節炎
  • 関節リウマチ
  • リウマチ性多発筋痛症
  • 強直性脊椎骨増殖症
  • 硬化性腸骨骨炎
  • 変形性脊椎症・変形性仙腸関節症 

強直性脊椎炎の重症度基準

重症例判断基準:下記のいずれかを満たす場合を重症例として対象とする。 
  • 🔢BASDAI≧4かつCRP≧1.5mg/dL
  • 🔢BASMI≧5
  • 脊椎X-P上、 連続する2椎間以上に強直 (bamboo spine) が認められる
  • 薬物治療が無効の高度な破壊や変形を伴う末梢関節炎がある
  • 局所治療抵抗性・反復性もしくは視力障害を伴う急性前部ぶどう膜炎がある

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🔢診断基準・重症度分類

指定難病271

🔢BASDAI

強直性脊椎炎の活動性評価スコア

🔢BASMI

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参考文献

  1. 厚生労働省 難治性疾患政策研究班 強直性脊椎炎(指定難病271)[最終閲覧2023/7/6]

最終更新:2024年5月5日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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