概要
計算
監修医師

Rockall スコアとは?

点数が高いほど急性上部消化管出血の再出血・死亡リスクが高い.

Clinical Rockall スコア (臨床評価)

病歴のみのスコアリングシステムで、 年齢、 ショック、合併症の項目からなる.
  • 年齢 : <60歳 +0、 60~79歳 +1、 >80歳 +2
  • ショック : ショックなし(sBP≧100mmHg かつ HR<100回/分) +0、 頻脈(sBP≧100 かつ HR≧100) +1、 血圧低下(sBP<100) +2
  • 合併症 : 重大なものなし 0+、 虚血性心疾患、 うっ血性心不全 +2、 腎不全、 肝不全、 播種性悪性腫瘍 +3

Complete Rockall スコア (臨床評価+内視鏡所見)

内視鏡所見(および出血有無)を加えたスコアリングシステム.
  • 年齢 : <60歳 +0、 60~79歳 +1、 ≧80歳 +2
  • ショック : ショックなし(sBP≧100mmHg かつ HR<100回/分) +0、 頻脈(sBP≧100かつHR≧100) +1、 血圧低下(sBP<100) +2
  • 合併症 : 重大なものなし +0、 虚血性心疾患、 うっ血性心不全 +2、 腎不全、 肝不全、 播種性悪性腫瘍 +3
  • 内視鏡所見 : Mallory-Wiseまたは所見なし +0、 その他の所見あり +1、 上部消化管悪性腫瘍 +2
  • 出血 : 観察時なしまたは黒色出血斑 +0、 上部消化管出血、 血塊、 露出血管、 または活動性出血 +2

エビデンス

  • Clinical Rockall スコアが0点(来院時の全症例の15%)の時、 死亡率は0.2%であった.
  • Complete Rockall スコアが0~2点(内視鏡検査後の症例の26%)の時、 死亡率は0.3%であった.

使用上の注意点

  • 来院時の急性上部消化管出血の15%、 内視鏡検査後の26%が、 再出血のリスクが低く、 死亡のリスクが無視できる.
  • これらのスコアを利用することで、 リソースの節約につながる可能性がある.

関連コンテンツ

🔢 Rockall スコア (臨床評価)

🔢 Rockall スコア (臨床評価+内視鏡所見)

参考文献

  1. Risk assessment after acute upper gastrointestinal haemorrhage. Gut. 1996 Mar;38(3):316-21. PMID: 8675081

最終更新:2022年12月28日
監修医師:聖路加国際病院救急部 清水真人
Rockall スコア (臨床評価+内視鏡所見)
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こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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Rockall スコア (臨床評価+内視鏡所見)
Rockall スコア (臨床評価+内視鏡所見)

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上部消化管出血の再出血・死亡リスク評価
2023年01月06日更新
概要
計算

Rockall スコアとは?

点数が高いほど急性上部消化管出血の再出血・死亡リスクが高い.

Clinical Rockall スコア (臨床評価)

病歴のみのスコアリングシステムで、 年齢、 ショック、合併症の項目からなる.
  • 年齢 : <60歳 +0、 60~79歳 +1、 >80歳 +2
  • ショック : ショックなし(sBP≧100mmHg かつ HR<100回/分) +0、 頻脈(sBP≧100 かつ HR≧100) +1、 血圧低下(sBP<100) +2
  • 合併症 : 重大なものなし 0+、 虚血性心疾患、 うっ血性心不全 +2、 腎不全、 肝不全、 播種性悪性腫瘍 +3

Complete Rockall スコア (臨床評価+内視鏡所見)

内視鏡所見(および出血有無)を加えたスコアリングシステム.
  • 年齢 : <60歳 +0、 60~79歳 +1、 ≧80歳 +2
  • ショック : ショックなし(sBP≧100mmHg かつ HR<100回/分) +0、 頻脈(sBP≧100かつHR≧100) +1、 血圧低下(sBP<100) +2
  • 合併症 : 重大なものなし +0、 虚血性心疾患、 うっ血性心不全 +2、 腎不全、 肝不全、 播種性悪性腫瘍 +3
  • 内視鏡所見 : Mallory-Wiseまたは所見なし +0、 その他の所見あり +1、 上部消化管悪性腫瘍 +2
  • 出血 : 観察時なしまたは黒色出血斑 +0、 上部消化管出血、 血塊、 露出血管、 または活動性出血 +2

エビデンス

  • Clinical Rockall スコアが0点(来院時の全症例の15%)の時、 死亡率は0.2%であった.
  • Complete Rockall スコアが0~2点(内視鏡検査後の症例の26%)の時、 死亡率は0.3%であった.

使用上の注意点

  • 来院時の急性上部消化管出血の15%、 内視鏡検査後の26%が、 再出血のリスクが低く、 死亡のリスクが無視できる.
  • これらのスコアを利用することで、 リソースの節約につながる可能性がある.

関連コンテンツ

🔢 Rockall スコア (臨床評価)

🔢 Rockall スコア (臨床評価+内視鏡所見)

参考文献

  1. Risk assessment after acute upper gastrointestinal haemorrhage. Gut. 1996 Mar;38(3):316-21. PMID: 8675081

最終更新:2022年12月28日
監修医師:聖路加国際病院救急部 清水真人
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