本研究は、血行性脊椎骨髄炎（HVO）の患者96人を対象に、その臨床的特徴と治療経過を調査した。感染症は主に腰椎領域で発生し、培養結果からはMRSA、MSSA、連鎖球菌などが検出された。57例が手術を受け、その前日には経験的抗生物質が投与された。全死亡率は3.8％で、主な原因は敗血症性ショックだった。感染後の後遺症は約半数の患者に見られ、最も多かったのは持続性または新たな感染部位、敗血症、膿瘍だった。

本研究はHVOの臨床的特徴を詳細に調査し、感染部位や原因菌、治療経過、後遺症などを明らかにした。しかし、対象が3次医療施設の患者であるため、一般的なHVO患者を代表するものとは言えない可能性がある。また、糖尿病や高血圧、腎不全といった既存の疾患が後遺症や死亡のリスクを増加させるとの結論は、これらの疾患を持つ患者の管理に役立つだろう。