本研究では、関節リウマチ（RA）患者の滑膜組織と血液中のPD-L2発現を調査した。RA患者の血清中の可溶性PD-L2レベルは健常人より有意に低く、活動性パラメータや炎症性サイトカイン分泌と相関が見られた。また、RA患者ではPD-L2を発現するCD14単球の割合が増加し、炎症性サイトカインと相関していた。RA患者の滑膜におけるマクロファージ上のPD-L2発現は高く、病理学的スコアや臨床的特徴との相関が確認された。これらの結果から、RAにおけるPD-L2の異常発現が病態に関連し、新たなバイオマーカーや治療標的となる可能性が示唆された。

PD-L2の異常発現がRAの病態に関連するという結果は興味深い。しかし、PD-L2の発現が疾患の原因か結果かは明らかではない。また、PD-L2を標的とした治療がRAの病態改善に寄与するかは未知数である。これらの点を明らかにするためには、さらなる研究が必要だ。