本研究では、小児水頭症患者における脳室シャント不全および合併症の発生率を分析し、早期（1年未満）または後期（1年以上）の脳室シャント不全を予測できる因子を調査した。結果として、シャント全体の生存率は1年で76%、3年で62%、5年で55%、7年で46%であり、シャント生存期間の平均は26.74カ月だった。全体の胸水貯留率は26%であった。患者固有の因子は、シャント生存期間、早期再手術のリスク、胸水貯留のリスクと有意な関連はなかった。

本研究は単一施設での経験に基づいており、他の施設や地域との比較が限定的である。しかし、VPLシャントは心室腹膜シャント設置が不可能または望ましくない場合に、実行可能な第二選択であることが示されている。今後、より多くの施設や地域でのデータを集め、さらなる検証が必要である。