ロボット甲状腺切除術の安全性と実現可能性を検討した系統的レビューである。68の研究を対象に14433人の患者データを分析した結果、手術時間は89～230分、入院期間は0.1～5.6日、合併症発生率は7.3％から29％、術後疼痛のVASは0.6～4.71であった。ロボット手術は高い美容的満足度とQOLをもたらし、従来の手術と合併症発生率に差はないことが示された。

ロボット手術の利点として美容的満足度とQOLの向上が指摘されているが、手術時間や入院期間、合併症発生率についてはバラつきが大きい。また、術後疼痛のVASについても詳細な分析が必要だろう。ロボット手術の普及には、これらの要素をさらに詳細に検討し、コスト面も考慮する必要がある。