先天性サイトメガロウイルス（CMV）感染症は、世界的に最も一般的な先天性感染症であり、小児の感音性難聴の最も一般的な非遺伝的原因である。症候性先天性CMV感染症の乳児に対して、生後1ヶ月以内に抗ウイルス治療を開始すると、聴力や神経発達の転帰が改善される可能性がある。生命を脅かす症状がある乳児は、ガンシクロビルの静脈内投与を2～6週間行い、その後バルガンシクロビルの経口投与に切り替えることが推奨される。生命を脅かす症状がない乳児は、6ヶ月間バルガンシクロビルの経口投与が推奨される。抗ウイルス薬投与中は、好中球減少、血小板減少、腎不全、肝不全を確認するための検査が必要である。

先天性CMV感染症の治療に関するエビデンスがこのレビューで調査されている。抗ウイルス治療の開始時期や投与期間、副作用の確認が重要である。ただし、治療法の選択や投与期間に関する最適な方法については、今後の研究が必要である。