アレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎（AFRS）は、慢性鼻副鼻腔炎（CRSwNP）の一種で、鼻ポリープ、抗真菌IgE感受性、好酸球性粘液、副鼻腔のCTやMRI所見が特徴的である。AFRSは免疫不全患者に発症し、気候や地理、宿主因子に影響される。AFRSの分子経路や免疫応答は未解明だが、適応的免疫応答と自然免疫2型が重要である。AFRSとアレルギー性気管支肺アスペルギルス症は類似した免疫機構を持つが、同じ患者で共通して発生するわけではない。

AFRSの治療には副鼻腔の外科的デブライドメントが必要で、経口コルチコステロイドは再発を減少させる。しかし、局所・経口抗真菌剤などの補助薬剤は確固たる証拠に基づいていない。生物学的製剤の使用には根拠があるが、AFRS患者を対象とした研究が必要である。