計算
概要
監修医師

腎障害時の用量調整

CrCl1回投与量投与間隔
50~500~750mg12時間毎
30~50250~500mg12時間毎
5~30500~750mg18時間毎
血液透析
250~500mg 24時間毎
性別
kg
mg/dL
出典と注意点
サンフォード感染症治療ガイド2020 ※製剤の種類や対象疾患により腎機能別投与量はさらに細分される.
⚠保険用量とは異なるため、 実際の投与時には添付文書を確認すること.
CrCl
--
ml/min
シプロフロキサシン (内服)
CPFX(シプロフロキサシン®)

ポイント

  • 抗緑膿菌作用を有する古典的なフルオロキノロン.
  • レボフロキサシンとともに緑膿菌活性を有する数少ない内服薬.
  • 経口吸収率良好、腸管が問題なければ静注から速やかに経口へ移行可能.
  • 組織移行性が良好であり前立腺炎や骨髄炎などに使用可能.

どんな細菌に効くの?

シプロフロキサシン (内服)
  • 緑膿菌を含むGNRを幅広くカバーする.
  • グラム陽性菌カバーはあまり期待できない.
  • Mycoplasma、Chlamydophila、Legionellaなどの細胞内寄生菌には活性あるがLVFXには劣る.

日常臨床で使用する疾患例

  • 緑膿菌による尿路感染症・肺炎・菌血症・術後創部感染などに対する第一選択薬の1つ.
  • 非結核性抗酸菌症に対する選択薬の1つ.

臨床使用例

通常用量 (静注)

1回 400mg 8~12時間毎

通常用量 (経口)

1回 400mg 12時間毎

⚠保険用量は、1回100~200mg1日2~3回、炭疽に対しては1回400mg1日2回となっている. 実際の投与時には添付文書と患者状態を確認すること.

注意点

  • 金属イオン (Fe、 Mg、 Ca、 Al、 Znなど) とは間隔をあけて投与(キレートして吸収が落ちる)
  • 結核菌にも活性を有するため、肺結核が否定できないときにむやみに投与しない.
  • 薬剤耐性が増加しており乱用は厳禁.
  • 感受性が判明し他の狭域抗菌薬の代替薬があれば速やかにde-escalationを検討する.

参考商品名

最終更新:2024年3月25日
監修医師:聖路加国際病院/MDアンダーソンがんセンター感染症科 松尾貴公

シプロフロキサシン (内服)
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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監修・協力医一覧
シプロフロキサシン (内服)
シプロフロキサシン (内服)

シプロフロキサシン (内服)

CPFX(シプロフロキサシン®)
2022年05月13日更新

腎障害時の用量調整

CrCl1回投与量投与間隔
50~500~750mg12時間毎
30~50250~500mg12時間毎
5~30500~750mg18時間毎
血液透析
250~500mg 24時間毎
性別
kg
mg/dL
出典と注意点
サンフォード感染症治療ガイド2020 ※製剤の種類や対象疾患により腎機能別投与量はさらに細分される.
⚠保険用量とは異なるため、 実際の投与時には添付文書を確認すること.
CrCl
--
ml/min

概要

CPFX(シプロフロキサシン®)

ポイント

  • 抗緑膿菌作用を有する古典的なフルオロキノロン.
  • レボフロキサシンとともに緑膿菌活性を有する数少ない内服薬.
  • 経口吸収率良好、腸管が問題なければ静注から速やかに経口へ移行可能.
  • 組織移行性が良好であり前立腺炎や骨髄炎などに使用可能.

どんな細菌に効くの?

シプロフロキサシン (内服)
  • 緑膿菌を含むGNRを幅広くカバーする.
  • グラム陽性菌カバーはあまり期待できない.
  • Mycoplasma、Chlamydophila、Legionellaなどの細胞内寄生菌には活性あるがLVFXには劣る.

日常臨床で使用する疾患例

  • 緑膿菌による尿路感染症・肺炎・菌血症・術後創部感染などに対する第一選択薬の1つ.
  • 非結核性抗酸菌症に対する選択薬の1つ.

臨床使用例

通常用量 (静注)

1回 400mg 8~12時間毎

通常用量 (経口)

1回 400mg 12時間毎

⚠保険用量は、1回100~200mg1日2~3回、炭疽に対しては1回400mg1日2回となっている. 実際の投与時には添付文書と患者状態を確認すること.

注意点

  • 金属イオン (Fe、 Mg、 Ca、 Al、 Znなど) とは間隔をあけて投与(キレートして吸収が落ちる)
  • 結核菌にも活性を有するため、肺結核が否定できないときにむやみに投与しない.
  • 薬剤耐性が増加しており乱用は厳禁.
  • 感受性が判明し他の狭域抗菌薬の代替薬があれば速やかにde-escalationを検討する.

参考商品名

最終更新:2024年3月25日
監修医師:聖路加国際病院/MDアンダーソンがんセンター感染症科 松尾貴公

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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抗菌薬ガイド

抗菌薬、抗真菌薬、抗ウイルス薬の腎機能別投与量の計算や、主な適応疾患、スペクトラムを確認することができます。監修は、MDアンダーソンがんセンター 兼 聖路加国際病院感染症科の松尾貴公先生。

※薬剤選択時には、必ず添付文書および最新安全性情報も併せてご確認下さい。