計算
概要
監修医師

腎障害時の用量調整

CrCl1回投与量投与間隔
30~4~6mg/kg24時間ごと
0~306mg/kg48時間ごと
血液透析
透析後に6mg/kg 48時間ごと、透析中に用いる場合は7~9mg/kgを考慮 (Clin J Am Soc Nephrol 4:1190, 2009)、 次の透析が72時間後の場合は9mg/kg投与 (AAC 57:864, 2013: JAC 69:200, 2014)
性別
kg
mg/dL
出典と注意点
サンフォード感染症治療ガイド2020
CrCl
--
ml/min
ダプトマイシン
DAP (キュビシン®)

ポイント

  • VCMと並び、 MRSAに対する新規の第一選択薬として注目を浴びている!
  • 肺炎と髄膜炎には効果がないため要注意!
  • 副作用として好酸球性肺炎横紋筋融解

どんな細菌に効くの?

ダプトマイシン
  • MRSAに対する第一選択薬の1つ.
  • 腸球菌を含むGPCに対して幅広くカバー.
  • ❌ GNRには活性なし(別の抗菌薬を追加).

日常臨床で使用する疾患例

  • MRSA菌血症・感染性心内膜炎・骨髄炎に対する第一選択薬の1つ.
  • VCMトラフが上がらない場合や腎機能障害の悪化が懸念される場合に検討される.
  • バオフォフィルム透過性が良好であるために人工物感染に対しても優れた選択薬の1つ.

臨床使用例

  • 1回 4-6mg/kg 24時間毎(1日1回)
  • 菌血症・骨髄炎・感染性心内膜炎・人工物感染に対しては8-10mg/kgが推奨されているが日本で保険適応なし

注意点

  • ❌肺炎には使用不可 (肺では2型サーファクタントにより失活される)
  • ❌髄膜炎には使用不可 (髄液移行性不良)
  • 副作用として、 好酸球性肺炎CK上昇 (横紋筋融解) には注意が必要.
  • CCr<30ml/minで48時間ごとに減量が必要.
  • 薬価が高いため使用に際してリスク・ベネフィットを慎重に判断する.

参考商品名

最終更新:2024年3月25日
監修医師 : メイヨークリニック感染症科 松尾貴公

ダプトマイシン
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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監修・協力医一覧
ダプトマイシン
ダプトマイシン

ダプトマイシン

DAP(キュビシン®)
2021年11月19日更新

腎障害時の用量調整

CrCl1回投与量投与間隔
30~4~6mg/kg24時間ごと
0~306mg/kg48時間ごと
血液透析
透析後に6mg/kg 48時間ごと、透析中に用いる場合は7~9mg/kgを考慮 (Clin J Am Soc Nephrol 4:1190, 2009)、 次の透析が72時間後の場合は9mg/kg投与 (AAC 57:864, 2013: JAC 69:200, 2014)
性別
kg
mg/dL
出典と注意点
サンフォード感染症治療ガイド2020
CrCl
--
ml/min

概要

DAP (キュビシン®)

ポイント

  • VCMと並び、 MRSAに対する新規の第一選択薬として注目を浴びている!
  • 肺炎と髄膜炎には効果がないため要注意!
  • 副作用として好酸球性肺炎横紋筋融解

どんな細菌に効くの?

ダプトマイシン
  • MRSAに対する第一選択薬の1つ.
  • 腸球菌を含むGPCに対して幅広くカバー.
  • ❌ GNRには活性なし(別の抗菌薬を追加).

日常臨床で使用する疾患例

  • MRSA菌血症・感染性心内膜炎・骨髄炎に対する第一選択薬の1つ.
  • VCMトラフが上がらない場合や腎機能障害の悪化が懸念される場合に検討される.
  • バオフォフィルム透過性が良好であるために人工物感染に対しても優れた選択薬の1つ.

臨床使用例

  • 1回 4-6mg/kg 24時間毎(1日1回)
  • 菌血症・骨髄炎・感染性心内膜炎・人工物感染に対しては8-10mg/kgが推奨されているが日本で保険適応なし

注意点

  • ❌肺炎には使用不可 (肺では2型サーファクタントにより失活される)
  • ❌髄膜炎には使用不可 (髄液移行性不良)
  • 副作用として、 好酸球性肺炎CK上昇 (横紋筋融解) には注意が必要.
  • CCr<30ml/minで48時間ごとに減量が必要.
  • 薬価が高いため使用に際してリスク・ベネフィットを慎重に判断する.

参考商品名

最終更新:2024年3月25日
監修医師 : メイヨークリニック感染症科 松尾貴公

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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各領域の第一線の専門医が複数在籍

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抗菌薬ガイド

抗菌薬、抗真菌薬、抗ウイルス薬の腎機能別投与量の計算や、主な適応疾患、スペクトラムを確認することができます。監修は、MDアンダーソンがんセンター 兼 聖路加国際病院感染症科の松尾貴公先生。

※薬剤選択時には、必ず添付文書および最新安全性情報も併せてご確認下さい。