HOKUTO編集部
23日前
2025年、 抗CD20/CD3二重特異性抗体 (BsAb) エプコリタマブ、 モスネツズマブが濾胞性リンパ腫 (FL) に対して日本で承認され、 再発・難治性FLに対する新たな治療選択肢が加わった。 現在は、 CD19を標的とする抗体治療や抗体薬物複合体 (ADC) も注目されており、 今回のNCCNガイドライン (Version 2.2025) では、 そうしたCD19標的の新規レジメンが追加された。 本記事では、 Version 1.2025からの改訂ポイントにフォーカスし、 実臨床に役立つ視点から要点を整理する。
以下のCD19標的治療が治療選択肢に新規追加
FLはグレード (1~3B) と病期 (I~IV) に応じて治療方針が異なる。
また、 PET/CTによる評価は治療方針決定および治療効果判定に用いられ、 必要に応じて再生検を推奨している。
FLの腫瘍量評価ツール
🔢 GELF規準
🔢 BNLI規準
推奨レジメンは以下の通り。
CARーT細胞療法、 BsAbは3次治療以降の推奨治療である。
今回の改訂から、 抗CD19抗体tafasitamabを含む併用療法が推奨レジメンに新たに追加された。 CD19を標的とする治療であるため、 後続のCAR-T細胞療法の効果に影響を与える可能性があり、 治療順序に注意が必要である。
推奨レジメンは以下の通り。
未使用の2次治療レジメンに加えて、 CAR-T細胞療法やBsAb (エプコリタマブ、 モスネツズマブ) が推奨されている。
また、 新たな選択肢としてCD19標的ADCであるloncastuximab tesirine+リツキシマブが追加された。 tafasitamabと同様に、 これらCD19標的治療は後続のCAR-T細胞療法の効果に影響を与える可能性があるため、 留意が必要である。
📝 レジメン
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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