過去10年間の蘇生後の研究では、酸素化の最適化が重要な焦点となっている。これは、特に酸素フリーラジカルの神経毒性といった高酸素化の可能性のある有害な生物学的効果の理解が進んだためだ。動物研究や人間における一部の観察研究では、蘇生後期に重度の過酸素症（PaO2 >300mmHg）が発生すると有害であることが示唆されている。この初期のデータは、ILCORが過酸素症の回避を推奨する治療推奨の変更につながった。しかし、最大の生存率を達成するための最適な酸素化レベルはまだ決定されていない。

最近のフェーズ3のランダム化比較試験（RCT）は、酸素調整がいつ行われるべきかについての洞察を提供している。EXACT RCTは、蘇生後の前病院設定で酸素分画を減少させることは、酸素化を調整し測定する能力が限られているため、早すぎると示唆している。一方、BOX RCTは、集中治療室で正常レベルへの調整を遅らせることが遅すぎる可能性を示唆している。現在、ICU集団でさらなるRCTが進行中であるが、病院到着後早期の酸素調整を考慮すべきだ。