胆管結石除去において、限定的な内視鏡的括約筋切開術と大型バルーン拡張術（ES-LBD）、内視鏡的乳頭大型バルーン拡張術（EPLBD）が安全で有効であることが示されているが、長期成績は不明である。本研究では、総胆管（CBD）結石除去に対する制限的括約筋切開を伴う、または伴わないEPLBD（12-15mm）の長期成績を評価した。結果として、EPLBDとES-LBDの間で結石除去成功率やERCP関連有害事象に有意差はなく、EPLBDは大きなCBD結石の摘出において、ES-LBDに代わる有効かつ安全な方法であることが示された。また、CBDの直径が15mm以上であることは、結石再発の危険因子となる。

本研究は、EPLBDとES-LBDの長期成績を比較し、両者の有効性と安全性を評価している。結果から、EPLBDは大きなCBD結石の摘出において、ES-LBDに代わる有効かつ安全な方法であることが示された。ただし、長期的な結石再発の危険因子として、CBDの直径が15mm以上であることが指摘されている。今後の研究で、さらなる検証が必要となるだろう。